若い世代に広がる田舎暮らし 人気の地域と成功のコツ
■田舎暮らしのアドバイスは家探しと仕事探し
生まれ故郷ならまだしも、見知らぬ土地で生活を再設計するのは何かと苦労が多そうです。田舎暮らしをするにあたって、どのようなことを考えればいいのでしょうか?
そこで、ふるさと回帰支援センターがセミナーなどの来場者を対象に調べた、移住先に求める条件の人気ランキングを見てみましょう。
順位
移住先に求める条件
回答率
1位
自然環境がよいこと
22.8%
2位
就労の場があること
17.9%
3位
気候がよいこと
13.6%
4位
住居があること
13.4%
5位
交通の便がよいこと
10.0%
6位
耕作農地があること
5.7%
7位
土地・建物などの価格が安いこと
5.2%
8位
首都圏に近いこと
3.1%
9位
歴史的・文化的環境がよいこと
1.3%
その他
7.1%
※「ふるさと回帰支援センター『移住地選択の優先順位 2014』」より作成
やはり田舎暮らしをする以上、自然環境のよさは外せないようですね。実際には、どんなことを条件として重視すべきなのか、高橋さんに聞きました。
高橋さん「大切なのは、事前に生活のプランを綿密にシミュレーションすること。なかでも重視すべき条件は、住居と仕事です」
田舎での住まい探しは、都会とは事情が異なります。
高橋さん「いわゆる中山間地であれば、空き家が狙い目です。現在、全国で800万戸以上の空き家があるといわれていて、これを有効活用すべく、地方自治体が物件として紹介してくれることが多いんです。手入れは必要ですが、元の持ち主との仲介に入ってくれたりするので、頼りになりますよ」
仕事についても、都会の感覚から認識を切り替える必要があると、高橋さんは言います。
高橋さん「企業に就職して給料をもらうといった、都会では一般的な考えで仕事を見つけるのは、田舎では難しいのが実情です。田舎暮らしでは、生活できるだけの収入が確保できればいいと考えを切り換えましょう」
具体的には、どんな仕事の仕方があるのでしょうか?
高橋さん「半農半X(エックス)という言葉がありますが、半分農業をやって半分別の仕事をする、あるいは5個でも10個でも小さな仕事をかけ持ちするという考え方が大事です。思い切って起業をするのもいいでしょう。私たちが以前起業セミナーをした人たちは、7割以上の人が起業に成功しています」