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北九州市が「アニメ」パワーで福岡を再び超える日

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.07.28 20:14
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門司・小倉・八幡・若松・戸畑の5市が1963年に対等合併し、九州初の100万都市として誕生した福岡県北九州市。1979年までは福岡市より人口が多かったが、現在は人口97万人まで減少している。

同人誌やコスプレイベントも

やや元気のない同市にあって気を吐いているのが、JR小倉駅の新幹線口(北口)の駅前にある「あるあるCity」(小倉北区)だ。三方を海に囲まれ、ビジネス向きではないといわれた場所にもかかわらず、漫画やアニメ、フィギュア、コスプレグッズの店が入居し、サブカルチャーの拠点として多くの若者を集める。「オタク街」としては、福岡市中央区北天神界隈といい勝負という声もある。

小倉駅新幹線口(wonderstoryさん撮影、Flickrより)
小倉駅新幹線口

町のにぎわいにはオタク受けする要素が不可欠――そう判断した北九州市は、2014年6月25日に「都心集客アクションプラン」を策定。駅周辺でコスプレイベントや同人誌即売会などを開催することで、新幹線口の年間集客300万人を目指すとしている。

ラフォーレ原宿→サブカルチャーの聖地

今ではオタクが集うあるあるCityだが、オープンしたのは2012年と比較的新しい。その前は「ラフォーレ原宿」が入居していた。1993年に華々しくオープンしたが、運営会社の資本が変わったことが影響し、2007年に閉店を余儀なくされた。

新幹線口はリーガロイヤルホテル小倉やAIMアジア太平洋インポートマート、小倉記念病院といった大型施設が立地する。そしてあるあるCityのオープンが再び若者を呼び込んだ。

目玉施設の1つが5・6階に入居する「北九州市漫画ミュージアム」だ。約6万冊の漫画単行本を所蔵し、大人400円で(年間パスポートは2000円)11時から19時まで存分に読書できる。このほか、初心者向けの体験教室からプロ志向の作画指導まで、漫画を描く楽しみが味わえるイベントコーナーや、トークショー・コンサートなどが開催できる企画展示室、常設展示ゾーンなどもある。

ほかにはまんだらけやアニメイト、マチ★アソビカフェ、あるあるYY劇場などが入居する。

市はアクションプランの中で人気キャラクターのオフィシャルショップの誘致も表明している。
また駅入口からあるあるCityに向かう導線に、アニメキャラクターの像を並べる構想もある。

「アジアの先端産業都市」を目指す

2017年には、近隣に約1万5000人以上を収容するサッカー・ラグビー兼用球技場「北九州市立スタジアム」がにオープンする。地元のJ2チーム「ギラヴァンツ北九州」の本拠地になる予定だ。

ここ数年、北九州は工場群の夜景が注目を浴びつつある。さらにアニメとスポーツという2軸を加え、再活性化につなげることができるか。
市が目指すのは「アジアの先端産業都市」。「アニメ」「サブカルチャー」の力で、北九州市が再び九州最大の都市へと躍り出る日も、あるいは夢ではないかもしれない。

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