「富士山頂上は静岡じゃない!!」とキレた山梨県のサイトでも「静岡」になっていたことが判明
2014.07.02 18:45
引用元が引いているから...で済まされない!?
この問題を報じたのは7月2日付の山梨日日新聞。見出しで「お粗末」とまで県を糾弾したあたり、その憤慨ぶりが見てとれる。
問題の表示が起きているのは山梨県地理情報システム(統合型GIS)「まっぷde山梨」と県内の道路の通行止め情報を提供する「山梨県道路規制情報」で、どちらのサイトも県境が山頂まで引かれている。「まっぷde山梨」では剣ケ峰が「静岡県富士宮市北山(富士山)」と表記されていたが、すでに消されている。
どちらのシステムもアメリカのインターネット検索会社・グーグルが提供する「グーグルマップ」を引用しているが、元のデータもばっちり県境が引かれている。
2日17時30分に編集部が山梨県道路規制情報で検索してみると――同紙が指摘したとおりの表示になっていて、「富士山」と「富士山頂郵便局」のマークのあるところは静岡側になっている。「※地図は規制情報に関する位置を表示するものであり、一部県境表示が正しくない箇所があります。」と注意書きがあるとはいえ、国土地理院に抗議した手前、山梨県はできるだけ早く正しい表記に戻したいに違いない。
他の地図サービスはどうなっているのか、ヤフー!地図で調べてみた。グーグルと線の位置は微妙に異なるけれども、山頂まで県境が引かれているような......。
「県境は定めない」として争いを避けてきた両県だが、あいまいさを許さないコンピュータの世界ではなかなかうまくいかない。長年くすぶってきた静岡・山梨戦争は、まだまだ決着がつかなさそうだ。