「富山~長野を新幹線通学」がありふれた光景になる日
富山と長野は隣り合っているにもかかわらず交流が盛んとは言いがたい。その理由は境界の飛騨山脈があまりにも険しいからだ。黒部ダムまで観光客を運ぶ関電トンネルトロリーバスを除き、鉄道や車を使って直接往来する方法はない。
その状況を変えるかもしれないのが2015年春に開通予定の北陸新幹線だ。長野~富山間は約48分で結ばれる。富山は首都圏からの観光客誘致に力を入れているが、隣県からの通勤・通学者呼び込みにも積極的になっている。
2014年5月24日に中日新聞が報じたところによると、富山大学は今月中旬から長野市内を走る長野電鉄のバスに車体広告を出している。1メートル四方の大きさで、ドア部分に掲示してある広告には次のような文字がおどる。
「新幹線延伸で長野から約70分! 国立大学法人富山大学」
2014年度に富山大を志願した長野県人は前年度比91人増の576人となり、富山、石川、愛知に次いで多かったという。
ゆったり座れる新幹線シートなら70分も長くない!?
富山・石川間は、その大半が加賀藩だったこともあり、通勤通学圏が形成されている。 一方で「北信」と呼ばれる長野県北部は新潟県上越地方との結びつきが強く、方言も似通っている。富山と新潟の間には北陸道最大の難所である親不知峠があり往来は困難を極めたが、北陸新幹線の開通はその状況を劇的に変えることになる。
考えてみれば在来線利用で片道2時間の通学時間という学生はざらにいる。静かでゆったりとした新幹線車内で70分を過ごせるなら、使い方次第で有意義な時間になる。
このテーマに関するツイートを検索してみると、新幹線通学している学生は思いのほか多い。
佐久平から長野まで佐久長聖の高校生が新幹線通学しててびっくりしたけど、この前新青森から八戸まで光星学院の高校生が新幹線通学してたのも見たので、もうなんか普通の光景なのかなって
— 稲本海 (@Kai_Inamoto) 2013, 9月 5
『通学時間の長さ』について話してたら新幹線登校の子がいて『新幹線で来るのよりは楽してるって考えたら甘ったれちゃダメだよね』って言ったら『新幹線はレポートできるし、寝れるし、ご飯食べれるし、朝起きるのは苦痛じゃないから意外と楽だよ』って結構有意義に過ごしてて順応力の高さに恐れ入った
— 小粒なっとう (@k_kiriui) 2013, 5月 22
同じクラスなのに「電車の中、人多すぎ腰痛い」って言ってる人と「新幹線通学快適すぎw」って言ってる人がいて闇を見てる
— めお (@0MeO) 2014, 1月 19