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幻の「鶴舞県」が鶴舞う形の群馬県...ではなく千葉県に実在した

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.04.06 07:00
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「鶴舞う形の群馬県」は存在しなかったかも

その前身となる鶴舞藩が成立したのは1868年のこと。遠州浜松藩主だった譜代大名・井上正直が、新政府によって現在の千葉県市原市に転封され立藩したのがきっかけだ。石高6万石とはいえ当地に城はなく、正直は新たな領地に藩庁を築いた。

そして1871年の廃藩置県の結果、鶴舞藩は消滅、変わって「鶴舞県」が誕生した。

この鶴舞県がそのまま残っていれば、さすがに群馬県もややこしいので「鶴舞う県」とは名乗れなかったかもしれない。しかし、わずか4か月後、「県が多すぎる」という理由から大整理が行われ、鶴舞県は木更津県の一部となった。藩時代から数えてもわずか3年の短い歴史は、あっさり幕を閉じたのである。

名前の由来は?

鶴舞県の名前の由来だが、藩庁の地形が鶴のような形だったため、正直が鶴舞と命名したともいわれているが、真相は定かではない。戊辰戦争に敗れて下北半島に立藩した「斗南藩」ではないが、美しい名前を付けて藩士を奮い立たせたいという思いがあったのかもしれない。

鶴舞は自治体の町名として引き継がれたが、1954年に周囲の自治体と新設合併した結果廃止される。現在は小湊鉄道の上総鶴舞駅に残っている。

上総鶴舞駅(Crunkysさん撮影、Wikimedia Commonsより)
上総鶴舞駅(Crunkysさん撮影、Wikimedia Commonsより)

繰り返しになるが、もしこの鶴舞県が残っていたら、群馬県と「鶴舞う......」争いを今ごろ繰り広げていたのだろうか。

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