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74歳が書いた江東地区の「グルメ・お散歩」冊子 コミケで15分完売、市版決定

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2013.09.17 15:00
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   江東健康友の会が発行する「町あるき江東」が、インターネットで話題だ。

   というのも、同書は2013年夏に東京ビックサイトで開かれた世界最大級の総合同人誌即売会「コミックマーケット84」 で、わずか15分で完売したため。8月30日からは市販もされている。

「萌え~」な同人誌に混じって...

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   「町あるき江東」は、江東健康友の会が発行する新聞「けんこう」で、「メタボ防止のための町歩き」をテーマに2008年4月から始まった連載の60回分を72ページにまとめた冊子。

   筆者は74歳の男性で、冊子の挿絵や地図、文章、編集をすべて一人で担った。江東区健康友の会は、「新聞での連載は現在も続いています。筆者が一人で歩き、取材して回っているものです」と話す。

   江東区内のさまざまな飲食店や名所・旧跡、美術館などを巡る、グルメと「お散歩」のガイドブックで、飲食店はチェーン店を除き、1軒1軒歩いて訪ねている。江東区民の目線に立ち、「江東区民のグルメ本」として1店に付き1ページ、筆者による評論のほか、率直な感想で構成。行ったその日のうちに書き上げる臨場感を大切にしながら、手描きのイラストを織り込み、ほのぼのとした親しみのある雰囲気に仕上げている。

   そんな同書がこの夏の「コミケ」に300円で並んだところ、15分で完売して周囲を驚かせた。なにしろ、会場は世界最大級のコミケだ。アニメに登場するキャラクターなどに扮した多くのコスプレイヤーとその姿をカメラに収めようという「オタク」カメラマンが多数訪れ、異様な熱気に包まれていた。

   置かれている同人誌も、そんな「萌え系」が中心。それに混じってグルメ・ガイドブックの「町あるき江東」が即売したのだから、さぞかし同書は異彩を放っていたに違いない。

同人誌サークル率いる息子さんがコミケに持ち込む

   じつは、この「町あるき江東」の筆者の息子さんは同人サークル「NECO青龍」を率いる矢野芳典さん。この夏の「コミックマーケット84」での頒布は、矢野さんが筆者から依頼されたことがきっかけだった。

   矢野さんが事前に、ツイッターで「うちの親父が70歳超えて同人デビューした」とツイートしたことが評判を呼んだこともあって、「それ(コミケ)以前に売れていた分と合わせて300部が完売した」(江東健康友の会)という。

   さらに当初、筆者である矢野さんの父は増刷するつもりがなかったが、矢野さんのツイッターでの呼びかけもあり、市販が決定。150部を増刷して、現在は同人誌の委託販売を手がけるデジタルステージ(D‐STAGE)のWebshopなどで450円で販売している。

   アニメやゲームが圧倒的に多くを占めるD‐STAGEに、グルメ同人誌の表紙は似合わないという声もある。しかしD‐STAGEでは「(ガイドブックの販売は)確かにほとんど例がないですね」としつつ、Webshopの目立つ場所に配置。「話題になっていたこともあり順調に売れています」と話している。

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