お好み焼きと共に歩んでシェア1番 オタフクソース「気前のよさ」の理由
2013.09.14 07:00
お好み焼きのためなら何でもします!がファン増やす
オタフクソースは酒と醤油の卸小売業としてスタートし、ソースを手がけたのは戦後になってから。全国進出を始めたのは25年前で、最初の10年間は全く売れなかったそうだ。
そこで、ホットプレートで簡単にできる「お好み焼きこだわりセット」を開発し、セットとソースを一緒に買ってもらうことで徐々に売上を伸ばしていった。
オタフクソースでは、お好み焼き屋の経営を希望する人に開業セミナーを実施している。授けるのは焼き方だけでなく資金繰りや原価計算まで。年1回開催する「お好み焼提案会」では、社員の考案したお好み焼きに限らないレシピを無料で提供している。
「文化がなくても人は死ぬ訳ではない。だが非効率を理由に文化を切り捨てたら、そこには何も残らない」(佐々木社長)
ずいぶん気前のいい話だが、「お店が繁盛すれば、それだけ弊社のソースが売れるでしょう」という考えからだそうだ。2008年には地元にお好み焼ミュージアム「ウッドエッグ」を作ったりと、お好み焼き文化の普及に余念がない。