魅力最下位に茨城「なめんなよ!」 でも意外と多かった名所や強み
「全国47都道府県で最も魅力がない」と、ブランド総合研究所からレッテルを張られた茨城県。今年7月に「なめんなよ いばらき県」というスローガンを打ち出した。
挑発的なキャッチコピーだが、それだけフラストレーションがたまっているのだろう。2013年11月4日放送の「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)では、どんなところが「なめられている」のか、茨城県民にインタビューを行った。
彼らが真っ先に挙げたのが、県名のいい間違い。「いばらぎ」と読んでしまう人は少なくないが、正しくは「いばらき」だ。関東なのに東北なまりが強い茨城弁もまた、からかいの対象になっている。
「そうだっぺ~、んっだぺ~みたいな」
さらに茨城は日本で唯一、新幹線が通っているにもかかわらず駅がない。誇れる点はないか、地元の人に尋ねた番組スタッフだが、驚いたことに、皆「なにもない」と自虐的に答えるばかり。謙虚すぎるのか、見るべきものが本当にないのか。
番組は、茨城県民になり代わって魅力あふれるスポットを紹介した。秋の名所といえば国営ひたち海浜公園の紅葉だ。赤く色づいた3万6000本のコキアは、大地が燃えているかのよう。素晴らしい光景ではないか!
久慈郡大子町の「袋田の滝」だって、日本三名瀑の1つになっている。高さ120メートル、幅73メートルもあり、四季折々で様々な景色を堪能できる堂々とした名所だ。
科学技術の分野で、茨城は国の重要拠点だ。10万人当たりの研究機関数は全国1位。研究学園都市つくばは、約2万人の研究者を擁する。東京から遠すぎず地盤が安定しているのがその理由だ。
宇宙開発の研究をしているJAXAをはじめ、クローン技術の研究をしている「理化学研究所」、自然災害を予測する「防災科学技術研究所」、最新のスーパーコンピュータがある「筑波大学」など、そうそうたる機関が名を連ねている。
奈良時代に天皇の命によって編纂された常陸国風土記では、「土地が広く、海山の産物も多く、人々は豊に暮らし、まるで常世の国(極楽)のようだ」と茨城(当時の常陸国)は評されていた。平安時代も国別等級で大国にランク付けされていた。いっそのこと、県名を「常陸(ひたち)」にするのも手かも?