「外出時、車いすを使っている私。ホテルランチに行った帰り道、信号待ちで隣に並んだ男性が...」(京都府・30代女性)
車いすで出かけると、見ず知らずの人たちが...
車いす生活になってから、見ず知らずの方の温かいご親切に幾度となく助けられてきました。
決して当たり前ではないそのお心遣いに、申し訳なさと感謝とが入り混じった複雑な気持ちを抱いていました。
同時に、一歩外に出れば誰かの通行を邪魔していないか不安が付き纏うようになり、その不安を、出先で時折向けられる心無い言動や、車いす生活という現実に未だ理解が追い付いていない自身の感情が後押しし、いつしか外出に抵抗を感じるようになっていました。
そんな中、母の日を目前に控えたとある平日、私は母をランチに誘いました。
もちろん外出への抵抗が無くなった訳ではありません。
それでも、私がどんな状態になろうといつも傍で寄り添い、良い意味で特別扱いせず、自分の時間や身を削って日々精一杯支えてくれる母に、ささやかなお礼がしたかったのです。
お店は、府内最大の駅から大きめの横断歩道を渡った先にある、ホテルのレストランにしました。
食事を終えた後、少し駅の方に行こうという話になりました。