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〝幻の柑橘〟が「野菜生活」になって全国へ 独特の風味でファン続出「クセになる」「美味いからみんな飲も」

松葉 純一

松葉 純一

2025.02.27 20:30
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それは、一通の手紙から始まった

じゃばらいず北山によると、北山村は人口わずか350人ほどの小さな村。その村の各地に計8ヘクタールほどじゃばら畑がある。

栽培されているじゃばらは約5000本。毎年100トン前後の果実が収穫されているそうだ。

同社は、その北山村役場内で、紆余曲折ありながらも続けられてきた「じゃばら事業」を民営化した会社だという。2020年、株式会社として創業し、新たなスタートを切った。

「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より
「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より

2023年には、新工場であるじゃばらいず北山七色工場も完成し、ペットボトル、缶製品が製造可能になった。果汁、ドリンク、ぽん酢やジャムなどが生産され、ネット販売のほか、主要都市部のデパートなどでも販売しているという。

そして、「野菜生活100 和歌山じゃばらミックス」の全国販売。そう聞くと、順風満帆のようだが、ここまで来るにはなかなか大変な時期もあったようだ。

「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より
「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より

「野菜生活100 和歌山じゃばらミックス」のきっかけは、何だったのだろう? 尋ねると、意外な答えが返ってきた。

「5年ほど前、現在の代表取締役の池上 輝がいきなり手紙を書いたのがきっかけと聞いております。 『じゃばらをテーマに新商品を作ってみませんか』という一通の手紙をカゴメ様にお送りしたのだそうです。開発担当者が試作してみると『なにこれ......、う、うまい!!』となり、と3年かけて開発されたのだそうです」(「じゃばらいず北山」担当者)

一通の手紙から、始まっていたとは。「じゃばら」という稀有な素材があったからこそとは思うのだが、関係者の熱い情熱が結実した成果と言えるのではないか。

それによってじゃばらの味わいが、北海道から九州・沖縄まで、全国で知られることにつながることは、「嬉しい」の一言だ、と担当者は語る。

スーパー、コンビニの流通網を通して、「じゃばら」の認知度は全国区になっていくかもしれない。 それに、和歌山県北山村の知名度アップにも影響するのは間違いないだろう。

「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より
「じゃばら村/北山村公式ョップ」(@kitayama_jabara)の投稿より

ところで北山村に行ってみたいという人が全国からやって来たら、どうしますか? と尋ねてみた。

「夏は、村内を流れる北山川で、筏下りを楽しんでいただけます」
「丸太を組んだ筏に乗って川下りを体験できるのは、ここ北山村だけ。筏師が造る筏で大自然の中を人力だけで下る北山川の筏下りは、おすすめです」

担当者は、自信たっぷりにそう語った。

なるほど、爽快感は「じゃばら」に負けないかもしれない。

ひとまず、「野菜生活100 和歌山じゃばらミックス」の販売期間は、3月中旬までの予定。在庫がなくなり次第終了するので、気になる方は今のうちに。

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