「大学入試の帰りに出会った女学生・Fさん。色々話したけど連絡先を聞かず、1年後...」(沖縄県・40代男性)
連絡先を聞いておけば...
結局、私は試験は不合格でその大学へは進学できず、Fさんとの話はここまでですが、この1年ちょっと後に、あの大地震が関西を襲いました。私の19歳の誕生日の早朝でした。
大阪の叔父、叔母、兄の無事が確認できて安心していると、Fさんとの会話を思い出しました。
「大阪寄りの兵庫県に住んでいる」。確かFさんはそう言っていました。
当時の報道では頻繁に被害が大きかったのは東灘区と報道していたので、土地勘も距離感もなく地図で東灘区を探すとまさに〝大阪寄りの兵庫県〟でした。
Fさんの身を案じても何もできず、報道で被災された方の名前が出るたびにFさんの名前を探し、名前が無いのは無事な証拠だと言い聞かせることしかできず......。「あの時、連絡先を聞いていれば」と後悔もありました。
Fさんは気さくで透明感があり、剣道部らしい凛とした心の優しい方で、今もきっとどこかで幸せに暮らしていることと思います。
今ではお顔も思い出せないくらいですが、今でもずっと心に残っていて、ふと思い出すたびに「あの時はありがとう」と感謝の念に堪えません。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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