高知県内の標識に「高知過ぎる」の声 まさかの避難場所に13万人驚がく「初めて見た」「これでみんな分かるのか」
南海トラフ地震を想定した避難場所
亀泉酒造Xアカウントの中の人によると、「田中さんの畑」を示す標識があったのは、柏島。高知県南西部の大月町の先端に位置する島だ。
柏島は、豊後水道と黒潮の流れがぶつかる海域に面している。「柏島ブルー」とも呼ばれるほど鮮やかなエメラルドグリーンの海が人気だ。非常に透明度が高く、観光協会の公式サイトによると「船が宙に浮いて見える」ほど。
2024年4月、日本酒のアテに地魚を買いに行った亀泉酒造の中の人は、そんな島内を歩いている時に看板を発見した。「田舎の高知でも珍しい看板だとは思いました」と振り返る。
次に、Jタウンネット記者は大月町役場にコンタクトし、「避難場所 田中さんの畑」の標識について聞いてみた。取材に応じたのは、危機管理室の担当者だった。
「『田中さんの畑』は、南海トラフ地震を想定した避難場所です。避難場所として定められた正確な時期は不明ですが、2004年度、2012年度に避難路の舗装整備等を行っておりますのでそれ以前になります。
経緯や背景については、想定される津波高より高い位置にあり、ある程度の収容人数が確保できる場所だからです」(大月町役場担当者)
「避難場所 田中さんの畑」の面積は約60平米、高さは19メートル。畑で何が栽培されているかは不明とのこと。
ちなみに大月町の公式サイトで各地区避難所一覧を見てみると、「田中さんの畑」のほかにも「岩越正友宅裏山」「奥田学美さんの畑」「山口宅の上」「大久保邸付近」などが避難場所として指定されていた。
誰かの家が目印になったり、誰かの畑が避難場所になったりすること自体は、大月町ではそれほど珍しいことではないのかもしれない。