名古屋鉄道の超斬新〝中吊り〟に7.7万人瞠目 「心癒されますね」「こういう広告があるとうれしい」」
「フラワーロス」の解決の一歩に
愛知県は、花卉(かき)の出荷量で全国1位。
しかし現在、生産農家から出荷された花が諸事情で消費者の手に渡らずに廃棄されてしまう「フラワーロス」が、経済的にも環境的にも問題視されているという。
そこで名鉄は、規格外の花を農家から買い取りアップサイクルする活動を行っているドライフラワーフローリスト・堀祐次郎さんと連携することに。
ドライフラワーの広告を作って車内で楽しんでもらうと共に、日常に花を取り入れる契機を作る。それによって、SDGs17の目標の1つである「つくる責任、つかう責任」へ繋げていくことを目指す。「MORE FLOWER」は、そんな趣旨のもとに行われた。
10月28日~11月17日の期間に車内に掲示された後、取り外されたドライフラワーの広告たちは、名鉄名古屋駅改札内で無料配布された。
記者の取材に応じた名古屋鉄道旅客営業部の幸田遥平さんによると、配布にあたっては専用のラックを設置したとのことだ。
「配布期間は11月20日~11月22日を予定していましたが、初日の11月20日中に100個全て配布終了するという嬉しい誤算となりました」(幸田さん)
電車内で上を向けば、気分が上向く。プロジェクト名通りの広告には、X上でも7万7000件以上のいいね(12日昼時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「心癒されますね」
「車内が華やかになるし、欲しい人は貰えるし、皆ハッピーですね」
「中吊り広告って面白い。色んな可能性を感じる」
「素敵な取り組みですね。ほとんどの人がスマホを見つめているからこういう広告があるとうれしい」
こうした反響に対し、幸田さんは
「従来の広告という枠にとらわれず、時代にマッチしたアイデア、クリエイティビティを組み合わせることで、中吊りにはまだまだ新しい可能性があることを再認識させられました。今後も『気持ちと世の中が上向く』きっかけになるような施策を実施したいです」
とコメントしている。
第2弾以降は上を向いたら何が見えるのか。続報を楽しみに待ちたい。