「ニヤニヤしながらジッと見てくる知らないオジサン。逃げても追いかけられ、他の男性に助けを求めると...」
<ちはるんさんの体験談>
2019年8月30日、一人で大阪へ旅行した日のことです。
なんばで飲んだ帰り道、たしか23時頃。電車に乗ると、じーっと見てはにやにやしてくるおじさんがいました。
酔っている感じだったのであまり気に留めないようにしていたのですが、電車を降りて乗り換えようと歩いていると、同じ駅で降りたようで後ろから声を掛けられました。
「へえ...逃げるんだ...」
さっきの人だと分かってすぐに逃げたのですが、逃げても逃げても近寄ってきて、「へぇ...逃げるんだ...」とにやにや。
乗り換え先のエスカレーターまで一目散に向かってもまだ付いてきたのでエスカレーターで人と人の間に入りこんだのですが、それでも隣に立ってきます。
とうとう乗り換える電車のホームまで来てしまい、知らない土地で知り合いもいなかったので怖さで震え、咄嗟に真後ろにいたお兄さんに声を掛けました。
「少しだけ一緒にいてもらえませんか...」と。
パニックになっていたので、逆に私のほうが怪しまれそうな発言をしてしまいました。
しかし、慌てふためく姿に何かを察して下さったのか優しく冷静に「どうしたんですか?」と聞いてくれました。
お兄さんは反対方面の電車に乗る予定だったのに...
「あのおじさんがずっと付いてくるんです」と伝えると、私が電車に乗るまで付いてきてくれました。
しかも、その方も終電が近かったはずな上、私とは反対方面の電車にのるはずだったのに「もし付いてきたら僕も同じ電車乗るんで」と言ってくださって......。
その方が近くにいて下さったからか、結局おじさんはそれ以上付いて来なかったのですが、電車のドアが閉まるまでその彼はずっと近くで見届けてくれていました。
あの時はパニックになっていたので顔をしっかり覚えておらず、お礼も電車の中から頭を下げる程度の事しか出来ていないのがこの数年ずっと気にかかっていました。
いつかあの時のあの人に、直接お礼が伝えられる日が来ることを祈っています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、ありませんか?
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている――。そんな人も、読者の中にいるかもしれない。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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