「駐輪場で将棋倒しに巻き込まれた私の愛車。食い込んだ隣の自転車と引きはがそうとしていると...」(大阪府・40代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなけば~投稿者:Eさん(大阪府・40代女性)
強い風が吹くと、駐輪場はグチャグチャになりがちだ。
その日、Eさんの愛車である電動自転車もそんな状態になり、他の自転車と絡み合っていた。
なんとかしようと思っても、1人ではどうにもならず......。焦る彼女の元に、手を差し伸べてくれる人たちが現れたという。
<Eさんの体験談>
3年ほど前の、とても風の強い日のことです。
近所のスーパーに行った私。車には乗れないのでいつだって電動自転車です。
ゆったり店内を回って買い物をして満足して店を出ると、強風のせいでスーパーの自転車置き場は将棋倒しになっていました。
人通りも多い中で格闘したけど...
私の電動自転車ももちろん巻き添えを食らい、しかも隣の自転車のハンドルが隙間に食い込んで取れません。
電動自転車は重量があるので荷物を置いて揺さぶってみましたが、動く気配はナシ。重いので女一人の力では大きく動かすこともできません。
これはだいぶまずいのではないかという気持ちと、人も結構通るので恥ずかしさでだんだん焦りが出てきました。
しかし、そうしているうちに駐車場の方から私と同年代か少し年上くらいの女性が声をかけてくれたのです。
その方が言うには「少し前に見たときも絡まってて、取るのを諦めたみたいで...」。
恐らく、「一人では無理だろう、さっきも手伝ってあげればよかった」と思って声を掛けてくれたんだと思います。
同年代の女性の後は、年配の男性、女子高生が...
絡み合った自転車は、二人でもなかなか取れません。
苦戦している私たちに、今度は年配の男性も声をかけてくれて、自転車を引っ張ってくれました。
更に後ろから高校生らしき女の子も心配して声をかけてくれました。
結局ただ引っ張るだけでは外れてくれず、電動自転車のバッテリー部分を外してみたところ余裕ができたのか皆で引っ張って取ることができました。
私は一人暮らしがかなり長く、何でも一人でどうにかしようとする癖がついています。それまでは似たようなことがあっても誰にも声をかけられないなんてザラでしたし、今回だって重さでかなり手間取りはしたでしょうが、一人でもいつかは外れたと思うんです。
でも、全く知らない人たちが次々と声をかけて手伝ってくれたということが、純粋に凄く嬉しかった。
手伝ってくれた皆さんは、外れたと分かると笑顔で立ち去られました。その背中にお礼は言えたとは思いますが、何度言っても足りません。
あの時声をかけてくれた人たち、本当にありがとうございました!
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談を、プライバシー配慮などのために編集している場合があります。あらかじめご了承ください)