特別なことは何もない「日常の風景」が素晴らしい 岩手・遠野市立博物館のシリーズ投稿に反響
「特別な日にしか見られない風景」は取り上げない
ところで遠野といえば、読者は何をイメージするだろう。
曲り家のある「遠野ふるさと村」、かつての農家の生活にタイムスリップしたかのような体験ができる「伝承園」、カッパ伝説が残る「カッパ淵」、柳田國男『遠野物語』に協力した佐々木喜善の生家など、観光地には事欠かない。
しかし、遠野市立博物館では観光地にはこだわらず、「日常の遠野」の風景を撮影することにしているという。
お祭りやイベントなど、特別な日にしか見られない風景はあえて取り上げない。普段の遠野のなかにある、さりげない風景を基本としているそうだ。
「その季節に訪れれば出会える遠野の風景を発信し、1人でも多くの方に遠野に関心を持っていただくことを目標に投稿しております」
「これからも季節ごとの遠野の風景を発信していきますので、よろしくお願いします」
と担当者は語る。
どの季節でも、胸に迫る表情を見せてくれる遠野という場所。
博物館のアカウントをフォローするだけで触れられるんだから、便利な時代になったものだ。
まあ「フォローするだけ」と思っていたとしても、気付けば遠野行きのチケットを予約しちゃっているかもしれないが......。