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大谷翔平選手のグローブ寄贈に「一石投じたい」 地方球団・香川オリーブガイナーズが県内全小学校に「3個のボール」を送った理由

大山 雄也

大山 雄也

2024.03.02 12:33
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福山社長が名投手もらった「プレゼント」

――「一石を投じたい」とは、どういうことでしょうか。

福山社長:もし僕がもらう立場だったら、大リーグで本塁打王も取ってしまうような大スター・大谷選手からプレゼントされたグローブは飾ってしまいます。それを実際に道具として使ってもらうために、ボールが必要だと思うんです。
というのも、私は横浜出身で、小学生の頃に横須賀市にある横浜ベイスターズ(編注:現・横浜DeNAベイスターズ)の2軍の施設に行って、斎藤隆投手のバッティンググローブをもらったことがあります。

――斎藤隆投手と言えば、98年ベイスターズ日本一の立役者の1人であり、大リーグでも活躍した球史に残る名投手ですから、貴重な体験ですね。

福山社長:バッティンググローブをもらった当時は、怪我でリハビリをされており、たまたま2軍練習場におられました。プロ野球選手から道具をもらって物凄く感動したのですが......。
私はそのバッティンググローブを使って練習をしていたんです(笑)

――ええ! もったいような気がしますね。

福山社長:もらった当時も「もったいないから使うな!」とか「プレミアがつくから大事に取っておいたほうが良い」と友達から言われましたよ(笑)
ただ、斎藤投手からもらったバッティンググローブを使って練習をしたおかげで、野球が上達して、幸いなことに高校時代には甲子園に出られました。ですから、今では使って良かったなと思っています。
もらったものを飾らずに使ったおかげで甲子園に行けた。その原体験があったからこそ、今回寄贈したボールをどんどん使ってほしいと考えています。
インタビュー中の福山社長
インタビュー中の福山社長

――プレスリリースでは、「ボールがなくなってしまったり、使えなくなってしまったら、気軽にご連絡ください。またプレゼントいたします」とコメントされていました。ボールのプレゼントは今後も継続して行っていくのですか。

福山社長: 我々の思いからスタートしたボール寄贈プロジェクトですが、今後はちゃんと仕組化して継続したいと考えています。そもそも球団経営自体が芳しくなく、結構な負担になりますし、こんなことしている場合ではないと言われても否定できません......。何より、球団で負担をし続けると引継ぎが出来なくなってしまいます。
なので、ボールにスポンサーをつけて地元企業が応援してくれる枠組みを作りました。早速、ボール寄贈プロジェクトに賛同していただいている方も出てきている。協賛してくれる企業さんが現れて、ボール代を負担していただければ、我々として本当にやりたいことができる。
野球をやっていない子供たちに届けたい
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