「寮の朝食をいつも食べられなかった高校時代。毎朝ギリギリに起きる私に、調理担当の寮長が...」(京都府・40代男性)
毎朝ギリギリに起きてくる私たちに、寮長が...
私たちの学校は札幌にあったのですが、寮はかなり離れた千歳市にあり、通学は朝早く電車に乗らなければ間に合いません。
なにぶん高校生ですから時間ギリギリまで寝ていたい気持ちが強く、朝食を食べられません。しかし電車に乗るとすぐお腹が空いてしまいます。
そんな私たちに、寮長さんは毎朝「3分待って!」と言って、卵やベーコンなどたくさん具の入ったホットサンドを手早く作ってくれました。
銀紙に包まれた温かい朝食を急いでカバンに入れ、ろくにありがとうも言わないまま、私たちは駅まで走って行きます。
そうして無事電車に乗って席に座るとほっと一息。窓の外の雪景色を見ながら銀紙を開けて、まだ温かいホットサンドにかぶりつくのです。そうやって長い道のりを毎朝通学していました。
寮には私たち高校生の他に大学生や社会人の方もいましたし、朝は寮長さんにとっても忙しい時間だったはず。そんな中で嫌な顔ひとつせず、朝食の特製弁当を作ってくれた寮長さんのことが、懐かしく思い出されます。
あれから20年以上経って、私は高校で教師をしています。高校生っていつの時代も生意気で食いしん坊です。寮長さん、あの時はありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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