バス車内で「運転士気分」を味わえる? 夢のようなこども向けシートに反響「素晴らしいアイデア」「大人でも乗りたくなる」
導入のきっかけは...
新潟交通乗合バス部・企画調整課の広報担当者によると、話題の運転席は夏休み期間に行われた「子どもデザインラッピングバスコンテスト」のグランプリなどに選ばれた作品でラッピングされた「こどもデザインラッピングバス」の車内に設置されているもの。
導入のきっかけは、現場のバス運転士から聞いた「運転席の後ろの席にこどもが座りたがっていたが、大人が座っていて座れなくて残念そうにしていた」というエピソードだった。
「すでにバスが好きな子どもたちのために、またこれからバスに興味を持っていただくためにも、子どもたちの『特等席』を用意してみようと動き出しました」(広報担当者)
コンセプトは誰でも「バス運転士」気分になれるシート。実際に乗っているバス前方カメラのリアルタイム映像を映したモニター画面のほか、ハンドルや計器類、スイッチ関係、アクセルやブレーキなど、運転席に似た空間を再現している。
広報担当者によれば、この運転席には、通学でバスを利用している小学生も喜んで座っているそう。「こどもデザインラッピングバス」は23年10月19日から約1年間に渡り新潟市内を走行予定だが、バスのデザインが変わってもこども運転席は設置を続けるとのことだ。
子どもはもちろん大人も心が躍りそうな運転席に、Xユーザーからは4万件を超えるいいね(8日夕時点)のほか、
「コレ、素晴らしいアイディア」
「絶対子どもが喜ぶやつ! このためだけに行きたいです笑」
「大人でも乗りたくなる(笑)」
といった声が寄せられている。このような反響を受け、担当者は次のようにコメントしている。
「弊社として、またバス業界としては『運転士不足』に伴う『減便・廃線』などのネガティブな話題が多かったので、世間の皆様にポジティブな話題として捉えていただいたことは非常にありがたく思います。
こういった『バスに興味を持ってもらう』取組みが将来的には昨今の『運転士不足』の解消へ繋がればと考えております」(広報担当者)
「こども運転席」が設置されたラッピングバスは土曜日・日曜日・祝日においては固定ダイヤで運行、平日は予備車として不定期運行。なお、新潟交通は「こども運転席」について、子供優先での利用を呼び掛けている。