「ばか面パレード」とは...? 船橋でひょうきんすぎる「郷土芸能」を発見!踊りたくてウズウズしてる200人が大集結
上は87歳から、下は幼稚園児まで
Jタウンネットが「ばか面踊り」を知ったのは、2023年10月14~15日に開催される「ふなばし市民まつり」のポスターがきっかけだった。
なんだか愉快なビジュアルのポスターだな、と思っていたら「ばか面パレード」なんて書いてあるのだ。部員たちは「ば、ばかづらパレード!?」とざわめいた。
船橋市観光協会の公式サイトによると、「ばか面おどり」は、船橋市の漁師町で生まれた。明治中期、湊町地域と本町の一部では、海難事故や疫病などが相次いだ。さらに不漁も続き、苦難の日々が続いたという。
そこで1900((明治33)年、漁師たちは邪気を追い払うため、神輿を船橋大神宮・八剱(やつるぎ)神社へ奉納。「ばか面おどり」を踊り、海上安全、大漁祈願を願ったとのこと。これが「ばか面おどり」のルーツということだ。
いったい「ばか面おどり」とは、どんな踊りなのか。Jタウンネット記者は、湊町ばか面踊り保存会に聞いた。
Jタウンネット記者の取材に応じてくれたのは、湊町ばか面踊り保存会の久野和幸会長だった。
「明治時代に始まった『ばか面踊り』を継承しているのは、上は87歳から、下は4~5歳の幼稚園児まで、老若男女さまざまです。幼稚園から始めると、小学校高学年くらいでさまになってきます。そうやって、踊りや囃子を覚えていくわけです」
「コロナ禍で踊りを披露する機会が随分なかったので、みんなウズウズしてるのではないでしょうか」(久野和幸会長)
郷土に伝わる芸能も、親から子へ、子から孫へ、と受け継がれていくのだ。囃子のリズムを刻む太鼓の音が、心に響く。
それぞれが身につける面にもこだわりがあって、わざわざ彫師に注文する人もいるそうだ。「ばか面」に秘められた矜持、滑稽を演じ抜く姿勢、いかにも清々しい。
「今回の市民まつりのパレード(10月15日)には、湊町地区の12の町会から山車が出ますが、それぞれ10人以上がばか面踊りのパレードに参加する予定です。総勢200名以上の大部隊になると思いますよ」と、久野和幸会長は語った。
総勢200人以上のばか面が大集合......。とにかく一度、リアルで見てみたい。