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同じ「ちゃんぽん」でも全然違う! 長崎&八幡浜、凄麺が再現した「地元の味」を食べ比べ

オサーン

オサーン

2023.10.08 20:30
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マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界

第百十七回 ヤマダイ「凄麺 長崎ちゃんぽん」と「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」 

文・写真:オサーン

カップ麺ブロガーのオサーンです。

「ご当地カップ麺」連載の第百十七回目となる今回は、ヤマダイの「凄麺」シリーズのカップ麺、「凄麺 長崎ちゃんぽん」と「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」をレビューします。

「凄麺 長崎ちゃんぽん」(左)と「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」(右)
「凄麺 長崎ちゃんぽん」(左)と「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」(右)

ヤマダイの「凄麺」はノンフライカップ麺の定番ブランドで、中でも「ご当地シリーズ」として全国津々浦々のご当地ラーメンの再現に力を入れています。

「凄麺」シリーズに並び立つ「ちゃんぽん」2品

広告等にコストを割かず品質の割に安価で知られる「凄麺」ですが、物価高のご時勢に抗えず、他社製品同様に値上げされて定価が250円オーバーになってしまいました。

ただ、それでも他社ならば300円を超えそうなクオリティの商品を安価で売り続けており、カップ麺好きからは安心と信頼のカップ麺ブランドとして認知されています。

「凄麺」の名の通り最大の売りはおいしいノンフライ麺ですが、スープや具の完成度の高さも麺に負けていません。

「凄麺」のロゴ
「凄麺」のロゴ

今回レビューするのは「凄麺」ブランドの「長崎ちゃんぽん」と「八幡浜ちゃんぽん」。

前者はもちろん、長崎のご当地麺ながら全国的に有名なちゃんぽんで、九州各地の豚骨ラーメンの礎になった存在ともいわれています。

しかし、長崎ちゃんぽん以外にも全国に「ちゃんぽん」と名のついた麺料理はあり、後者の「八幡浜ちゃんぽん」もそのひとつ。

愛媛県八幡市のご当地麺で、ご当地名産のじゃこ天などが使われるのが特徴です。

ご当地と積極的に協業する「凄麺」ブランド

ヤマダイ「凄麺 長崎ちゃんぽん」
ヤマダイ「凄麺 長崎ちゃんぽん」

まずは「凄麺 長崎ちゃんぽん」。

九州では「マルタイ 長崎ちゃんぽん」という大定番のカップ麺がありますが、全国区のカップ麺としては「凄麺」が最もよく見かける「長崎ちゃんぽん」カップ麺のひとつだと思われます。

「マルタイ 長崎ちゃんぽん」のレビューはこちら。

パッケージデザインに長崎市が協力
パッケージデザインに長崎市が協力

長崎市の協力のもと、パッケージには長崎の名所の風景が。長崎市のプロジェクト「長崎◯◯LOVERS」のロゴも入っています。

このように、「凄麺」ブランドはご当地麺の団体や公的な機関と積極的に協業しているのです。

凄麺 長崎ちゃんぽん」食べてみた

「凄麺 長崎ちゃんぽん」完成
「凄麺 長崎ちゃんぽん」完成

豚骨ベースのちゃんぽんスープに、太くて縮れのついたノンフライ麺と、エビ団子やピンクのかまぼこ、キャベツなどの具が合わせられています。

真っ白なスープやピンクのかまぼこによって長崎ちゃんぽんらしい姿になっています。

スープは海鮮や野菜の旨みも加えられていますが、ベースの豚骨がおとなしく、あっさりめな印象。

海鮮の風味よりも炒め野菜の風味が強めに感じられ、ちゃんぽんながらちょっとタンメン的な雰囲気を持っています。

もちもち食感のノンフライ麺
もちもち食感のノンフライ麺

ちゃんぽん麺といえば太くてストレート形状の丸麺が多いのに対し、今回の麺は縮れがついた角麺形状なので、それほどちゃんぽんらしさはありません。

ただ、もちもちした食感の再現性は高く、あっさりめなスープの中に入ると麺の風味や食感が目立って感じられました。

彩り豊かな具
彩り豊かな具

真っ白なスープの中で彩りが豊かな具を構成するのは、長崎ちゃんぽんの代名詞であるピンクのかまぼこやキャベツ。 一方で、エビやイカは入っておらず、代わりにエビ団子が主役級の存在感で幅を利かせていました。

市役所「ちゃんぽん係長」推奨のカップ麺

ヤマダイ「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」
ヤマダイ「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」

続いては「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」。

愛媛県八幡浜市を中心に供されているご当地麺のひとつで、「長崎ちゃんぽん」に比べるとマイナーですが、地元で愛される名物料理です。

「八幡浜ちゃんぽん」が全国区で製品化されることは珍しいため、このカップ麺で存在を初めて知った人も多いのではないでしょうか。

以前レビューしたイトメンの名物カップ麺「チャンポンめん」は、「八幡浜ちゃんぽん」に近い味だといわれています。

「ちゃんぽん係長推奨」
「ちゃんぽん係長推奨」

この商品は八幡浜市役所の要望のもとカップ麺化されたという経緯があり、商工観光課ちゃんぽん担当(ちゃんぽん係長)推奨と書かれています。

この商品を通じて「八幡浜ちゃんぽん」を全国に広めようとする気合が強く感じられますね。

「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」食べてみた

「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」完成
「凄麺 八幡浜ちゃんぽん」完成

醤油味ベースの澄んだスープに、太くて縮れのついたノンフライ麺と、じゃこ天やエビ団子などの具が合わせられています。

スープは、「長崎ちゃんぽん」の豚骨ベースの白いスープとは見た目も味もまったく別物。

魚介の旨みやキャベツなど野菜の甘みを効かせたあっさり醤油味で、胡椒を強めに効かせることでハッキリした輪郭に。

あっさりな中でも魚介や野菜やしっかり感じ取れ、やさしくて繊細な美味しいスープでした。

太めで縮れのついたノンフライ麺
太めで縮れのついたノンフライ麺

一般的に多くの「八幡浜ちゃんぽん」を供するお店の麺は太いようですが、この麺は「長崎ちゃんぽん」で使われているものと同じタイプに見えます。

スープがあっさりなので麺の存在感が際立ち、ノンフライ麺の自然な甘みやもちもち感が前に出てきます。

麺とスープのバランスを取るなら麺はもっと細い方が良さそうですが、「凄麺」のノンフライ麺はとてもおいしいので、麺が太くて目立つのも悪くありません。

じゃこ天が面白い存在
じゃこ天が面白い存在

具は、じゃこ天、えび団子、イカ、キャベツ、ニラ、ニンジンが入っており、種類豊富で量もあります。

お店で供される「八幡浜ちゃんぽん」は八幡浜名物のじゃこ天や魚練り物が用いられることが多く、今回の商品でもじゃこ天とエビ団子の2種の練り物が入っています。

特にじゃこ天は他社含めてカップ麺で見たことがなく、とても面白い存在。

エビ団子は「長崎ちゃんぽん」に入っているものと同じで、2種合わせて練り物がかなりたくさん入っていました。

他にイカやキャベツなどの野菜も入っており、具にも定評がある「凄麺」シリーズの中でも屈指のボリュームです。

「凄麺」でもっと多くのちゃんぽんを食べたい!

ということで、今回は「凄麺」ブランドのちゃんぽん2品を食べ比べました。

ややタンメンの雰囲気がある「長崎ちゃんぽん」もおいしかったですが、「八幡浜ちゃんぽん」のスープのおいしさ、具の充実ぶりが光っていました。

日本全国には長崎や八幡浜の他にも多くのちゃんぽんがあるので、せっかくなら「凄麺」でもっと多くのちゃんぽんを食べて比較できるようになると面白いですね。

筆者:オサーン

カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 Twitter(@ossern)
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