「車内でマックを食べる私を指さしてきた見知らぬ中年夫婦。『嫌な感じ』と思っていたらコンコンとノックされ...」(福島県・20代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Mさん(福島県・20代女性)
9年ほど前、Mさんは郡山市の駐車場の車内でお昼を食べていた。
すると、斜め前に駐車していた夫婦が、そんなMさんの方を指差しながら何かを話していて......。
<Mさんの体験談>
今から9年ほど前、新社会人になった年の夏頃の話です。
地元・福島県の高校を卒業後、東京の専門学校に進学した私は、卒業後に福島県郡山市にUターンで就職しました。
車も本格的に通勤や休日に使うようになりましたが、20歳そこそこの若者だったので、車には本当に詳しくなく無頓着でした。
嫌な感じだなと思っていたら...
ある日の休日、郡山市の駐車場にいた私は、車内でお昼ご飯としてマックを食べていました。
すると、斜め前に駐車していた50代くらいのご夫婦が、私の方を指差して何か話しているのが分かりました。
「こちらを指差して話して嫌な感じだな~......」
と思いながらも気にしないようにしていると、しばらくしてご夫婦が私の元にきて、車の窓ガラスをコンコン。何かクレームか?と思い恐る恐る窓を少し開けました。
すると、男性の方が「後ろのタイヤ、パンクしてると思うよ」と言うのです。
パンクには全く気がついていなかった私は、「えぇ!?」と衝撃を受けました。まさに青天の霹靂でした。
しかし20歳そこそこの小娘、いきなりタイヤがパンクしていると言われても、どうしたらいいか全く分かりません。
戸惑っていると、続けて
「後のトランク見せてもらってもいい?スペアタイヤとかあれば交換するよ」
と言ってくださいました。
お恥ずかしながら、スペアタイヤの存在さえも知らなかった私が言われた通りにトランクを開けると、スペアタイヤと工具が。それを確認すると、そのままタイヤを交換してくださったのでした。
タイヤ交換が終わると...
タイヤ交換中もずっとそばにいたお連れ合いに何度も「本当に申し訳ありません」と謝りましたが、「おせっかいが好きな人だから任せちゃえば良いのよ~!」と屈託なく言ってくださって......。
タイヤ交換が終わると、「あとで車屋さん行って、ちゃんとしたタイヤに交換してもらってね」と言って、ご夫婦はそのまま行ってしまいました。
新社会人の一人暮らしで頼れる人もいない中、助けて頂いたのに簡単なお礼のみでお名前を聞けなかったことを後悔しています。
あの時のご夫婦に心から感謝をしたいです。
そして、困っている人がいれば率先して手助けしてあげよう!と心に決めて早9年。
あのご夫婦のような素敵な大人になるために、困っている人を無条件で助けられる大人を目指しています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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