「草むしり検定の会場...ってコト!?」 滋賀で開催されていた「雑草学会」が謎すぎると話題に→大会内容を聞いてみた
2023.04.05 18:25
「いたって真面目な学会なんだろうな」
すず姉さんが話題の看板を発見したのは25日。龍谷大学瀬田キャンパス(滋賀県大津市)内のバス停のそばに設置されていたという。
「『雑草』と『学会』という対照的な2つのワードが並んでいたので面白いな、と思いました。また自分が乗っていたバスに同乗していたスーツを着ていた方々が、この学会の方々だったんだとわかり、雑草学会はいたって真面目な学会なんだろうな、と思いました」(すず姉さん)
また、看板単体ではなく、鉢植えを添えておくセンスにも感心したとのことだ。
雑草学会の正式名称は「日本雑草学会」。前身は、1962年に発足した「日本雑草防除研究会」。作物生産の場面で、農業労働者にとって過酷な労働となっていた雑草制御を合理的に行う技術を確立するために設立された会だ。
記者は30日、幹事長を務める森本正則教授(近畿大学農学部・生物制御化学研究室)を取材した。
「雑草は、農耕地・芝生地・生活環境など、あらゆる場所に発生し、その制御がしばしば問題となります。他方、雑草は劣悪環境の修復など、環境保全にも役立ちうる可能性を持っています。本学会では雑草研究の基礎から応用面で活躍している人々がメンバーとなり、研究発表や情報交換を通して会員相互の向上・発展と農業生産や環境保全へ寄与することを目的としています」(森本教授)
年に一度行われる「大会」も活動の1つ。雑草学会の運営や研究発表に関する事項、シンポジウムや特別講演(雑草学会に関係する研究や情報の提供)などを中心に、開催地の運営委員会が工夫を凝らして内容を決めるという。滋賀で開催された今回は、琵琶湖やその周辺に広がる「ヨシ」に関する特別講演などが行われたようだ。