「『東の春菊』と『西の春菊』はまるで別の野菜らしい」 ←気になる噂を調べていたら「第三の春菊」の存在が明らかに
「九州・中国地方では大葉系」
今、衝撃の事実が書かれていなかったか。もう一度読んでみよう。
「東日本では春菊、西日本では菊菜と呼ばれ、品種も異なります。九州・中国地方では大葉系、関西では中葉系、関東以北では小葉系と栽培品種にも特色があります」
なんということだろう。どうやら「東の春菊」「西の春菊」だけでなく「さらに西の春菊」 が存在しているらしい。
調べてみると、JA北九のウェブサイト上に「大葉春菊」という春菊を紹介しているページがあった。 その姿が、コレだ。
全くギザギザしていない、丸い葉っぱの野菜である。これが...「春菊」だと!?
大葉春菊とは、いったい何? Jタウンネット記者の質問に、JA北九の担当者は次のように答えた。
「大葉春菊は、北九州市小倉南区で昔から生産されている伝統野菜です。通常の春菊は菊の葉のようなギザギザがありますが、この大葉春菊は葉先が丸いのが特徴です。味もクセがなく、苦味が少ないので、食べやすいと思います。主に、鍋用食材ですが、サラダなど生食にも向いています」(JA北九担当者)
地元では、なぜか「ローマ」と呼ばれているが、その由来については分からないと、担当者は苦笑しながら語った。小倉南区には、以前から生産者が集中しているというが、その理由も不明とのこと。北九州の他地域や山口県下関市でも生産しているらしいが、詳しいことは分からないそうだ。
なお、JA山口のウェブサイト上でも、下関の伝統野菜として「ローマ」が紹介されていた。「地中海沿岸を原産地とし、イタリアのローマが名前の由来と伝えられます」とのことなので、こちらでも由来は明確ではないのかもしれない。
「東の春菊」「西の春菊」だけでなく、さらに西の春菊「ローマ」もあったとは......。春菊って、けっこう奥が深い。