厨房のようなスピード感で「タン!タン!メン!」 中華料理を作るボドゲ「音速飯店」に大反響→販売元に「勝つコツ」を聞く
「タン」「タン」「メン」!
「エビ」「チャー」「ハン」!
美味しそうなかけ声と共に猛スピードでカードを出していき、中華料理の「名前」を完成させる......そんな一風変わったカードゲームをプレイしている動画が、ツイッターで注目を集めた。
これは、国内最大級のボードゲーム販売専門店「すごろくや」を展開する、ボードゲームの総合企業・すごろくや(本社=東京都中野区)から2022年10月28日に発売したカードゲーム「音速飯店」。
プレイヤーは「タン」「メン」「ハン」等と書かれた「具材カード」を、「チャーハン」や「シオラーメン」などの中華料理名になるように、声に出しながら中央のトレイに重ねていく。
ババ抜きのような順番はなく、早く出したもん勝ち。自分の手札がなくなったらあがりで、次のステージに進出。手札が残ってしまったら脱落......というルールだ。
軽快なテンポで料理名を声に出していく様は、どことなくシュールで楽しそう。どんな料理が作れるか考えながらカードを出しているうちに、めちゃくちゃお腹が空きそうだ......! このプレイ動画は10月15日時点で約5万4000件の「いいね」、約1万4000件のリツイートを集めるなど、大きな反響を呼んでいる。
カードさえあれば手軽に遊べそうだが、勝ちやすくなるコツなどはあるのだろうか。
筆者は12日、製造販売元である「すごろくや」の広報担当者を取材した。
全13種の中華料理を作れ!
「音速飯店」は、2021年に自費出版されたカードゲーム「音速厨房」をリメイクし、バージョンアップさせたもの。音速厨房は、ちひろくんという小学生とその家族でゲームを自主制作しているチーム「SAKURA-GO-ROUND」が制作した。
広報担当者によると、もともと、同チームはすごろくやのファンだったそうだ。約3年前、アナログゲームのイベント「ゲームマーケット」に SAKURA-GO-ROUNDが出展する際に「すごろくや」をもじった「ちひろくや」を名乗ってもいいか相談されたという。それを受けて、広報担当者自ら「ちひろくや」専用のロゴを作り、贈呈。このときの縁がきっかけで、今回のリメイクにつながった。
音速厨房から音速飯店へ進化したことで、多くの点が改良されたという。
まず、カードの組み合わせを分析し、作れる料理名と材料カードの種類・枚数の内訳をすべて見直した。さらに、自分の手札がなくなれば次のステージに進み、1人の優勝者が決まるまで試合をくり返す形式にすることで、何度もプレイしたくなるような「リプレイ性」が大きく向上。「取り消し」カードを追加し、料理名を完成させる途中でキャンセルもできるようにした。
他にも、カードの形を長方形から丸型にしたり、手札を出すための特製トレイを同梱したりと細やかな部分でより遊びやすくなっているそうだ。
音速飯店では、「タン」「タン」「メン」や「シュー」「マイ」など、2~3枚のカードを組み合わせて全13種類の中華料理名が作れる。それぞれのカードには、中国語とその発音記号であるピンインも併記されているので、中国語を勉強する入口としても使えるかもしれない。
実際にプレイするときに備えて、早くあがるためのコツを広報担当者に聞いてみた。
「手札の全カードを把握するのと、『エビ』や『シオ』など最後に余りがちなカードを先に出すよう心掛けることでしょうか」
音速飯店は「すごろくや」高円寺店(吉祥寺に移転予定)・神保町店と公式通販の他、全国の「すごろくや」ボードゲーム関連商品の取り扱い店(すごろくや公式サイトで確認可能)でも購入できる。価格は、1320円(税込)。
クリスマスやお正月など、大勢で集まる場に持っていったら盛り上がるに違いない!。