邪魔者扱いされ、執拗に煽られる「長距離トラックドライバー」の日常 ある日、休憩でPAに立ち寄ると...
2022.11.06 08:00
母親の制止を振り切った男の子が...
トラックドライバーが連続して運転できるのは4時間まで、時間が経過したら30分の休憩をとらなくてはなりません。あの男の子と出会ったのは、その休憩中のことです。
食事のためにパーキングエリアに立ち寄ったのですが、その日は休日で食堂は家族連れで満席でした。
仕方なくコンビニでラーメンとお弁当を購入してトラックに戻っていたら、私の孫くらいの年齢の男の子が、トコトコッと私に近寄ってくるのです。母親が必死に止めていますが、男の子はそれでも私に話しかけてきました。
「重たい荷物を遠くまで運んでくれてありがとう。僕も大きくなったら乗りたい」
私はそれを聞いて、連休前にイライラしながら運転していた自分が恥ずかしくなりました。
トラックドライバーは夜中も走り、出発すれば3日間は帰れないため家族ともなかなか会えません。学歴もいらないこの職業のことを、私は「底辺の仕事」だと考えていました。
でも、男の子の言葉を聞いて「子供たちのためにも、荷物を届けたい」と思えたのです。