「小1息子の帰りを待ってたら、突然鳴ったインターホン。出ると見知らぬ男性がぐったりした我が子を...」(東京都・50代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Kさん(東京都・50代女性)
下校時間を過ぎたのに、なかなか帰ってこない――。ある夏の日、Kさんは小学1年生の息子の帰宅が遅いことを心配していた。
そんなとき、家のインターホンが鳴り響く。カメラを覗くと、見知らぬ若い男女が映っていて......。
<Kさんの体験談>
子供が小学1年生の時のことです。私は子育て新米ママとして毎日時間に追われる生活をしていました。
その日はたまたま仕事が休みで家にいたのですが、子供が下校時間を過ぎてもなかなか帰って来ません。
心配しているところに、玄関ベルが鳴りました。インターホンの画面を見ると、映っていたのは見知らぬ人。
そして、「子供を連れてきた」というのです。
下校途中に、車道へ...
ドキーンと心臓に痛みが走りました。
玄関に出ると、息子をおんぶした若い男性と、息子のランドセルなどの荷物を持った女性がいました。
息子は泣いていたので、いったいどうしたのかと事情を聞くと、下校途中に自分の持っていたジャージを踏んづけてつまずいてしまい、歩道から車道に転んでしまったらしいのです。
幸い、車道に車は居なかったものの、右肘を強打したせいで起き上がれず泣いていたようです。
一緒にいた友達も、そんな息子を見てどうしたらいいのかわからずオロオロ。
そこに通りかかったのがこの若いカップルで、歩けないで泣いている息子をおんぶして連れてきてくれたとのことでした。
ぐったりした息子を見て動転し...
嘔吐までしてぐったりしている息子を目の前に、私は動転するばかり。実はこの時、息子は骨折をしていたんです。
まだ1年生とはいえ、夏の炎天下の中重たい息子をおんぶして、優しい言葉をかけながら家まで連れ帰ってきてくれたお二人に、気の利いたお礼もできませんでした。
その後、彼らに感謝の気持ちをきちんとお伝え出来なかったことがいつも引っかかっていて、どうやったら伝わるのかと悩み、新聞に投稿しようかと思ったこともありましたが、結局今日まで何も出来ずにきてしまいました。
お二人に助けていただいた息子は、中学で陸上の長距離に夢中になり、駅伝の選手として選ばれたり、たくさんの試合に出て記録を残しました。
今では高校3年生になり、夢を掴むべく、大学受験に向けて頑張っています。
あの時は、本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)