大宮駅と仙台駅って、なんであんなに似ているの? 「西口の歴史」を探求してみた
さいたま市職員「資料の1つに...」
駅舎の次に調べたのは、ペデストリアンデッキについて。仙台駅と大宮駅が似ていると感じさせる、もう1つの要因だと考えたからだ。
仙台市青葉区役所・道路課の職員とさいたま市総務局・アーカイブズセンターの職員に話を聞いたところ、仙台駅のペデストリアンデッキが完成したのは1981年、大宮駅は88年。
ペデストリアンデッキも大宮駅より先に仙台駅ができている。この事実をさらに調べていくと、興味深い情報に行きついた。
8月18日、Jタウンネット記者の取材に答えたさいたま市都市局・大宮駅西口まちづくり事務所の職員はこう話す。
「資料の1つに、大宮駅西口のペデストリアンデッキが仙台駅などの先例を参考にしている、との記述がありました」
河北新報オンラインニュースの21年5月26日付の記事によると、仙台駅にペデストリアンデッキを設置されることになったのは、1972年に定められた新たな仙台駅舎などの整備計画によるもの。床面積9763平方メートル(現在は1万3304平方メートル)、駅に接するメインデッキが直線で256メートルもあるペデストリアンデッキの建設は前例がない大工事に。景観に配慮し、最新の技術を駆使して生み出された仙台駅前の空間を、あの司馬遼太郎も美しいと絶賛したそうだ。
大宮駅西口を設計するにあたって、当時の関係者らが「仙台駅のような駅にしたい」と考えることは、なんら不思議ではないように思える。ペデストリアンデッキだけでなく、駅舎も仙台駅を例に作った可能性も考えられるだろう。