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「横断歩道を渡ろうとして、あわやトラックと衝突。ギリギリ無事だった僕に、運転手のいかついオジサンが...」(東京都・40台男性)

大山 雄也

大山 雄也

2022.08.11 11:00
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(東京都・40代男性)

Sさんは子供の頃、道路の向かいにある公園に行こうとして、赤になりそうなギリギリのタイミングで横断歩道を渡ろうとした。

その時、大型トラックが左折。危うくSさんと衝突しかけ......。

左折した大型トラックとぶつかりそうになった(画像はイメージ)
左折した大型トラックとぶつかりそうになった(画像はイメージ)

<Sさんの体験談>

子供の頃、道路の向かい側にある公園へ行こうとして、信号が赤になりそうなタイミングで横断歩道を渡ろうとしたことがあります。

ちょうどそこへ左折してきた大型トラックがやってきて、僕にぶつかるギリギリのところでストップ。止まった後、トラックの運転席からイカついおじさんが降りてきました。

僕は怒られたり、怒鳴られたりすると思ったのですが......。

「乗んな、坊主」と言って......

おじさんは、僕を心配して見に来てくれたようで、「大丈夫か?」と優しく話しかけてくれました。

僕に怪我がないと確認した後、運転席に戻るのかと思ったら、おじさんはトラックの荷台から僕と同じくらいの大きさのダンボールを持ってきました。

そして、横断歩道と歩道の際に置いて、こっちに来いと手招き。「乗んな、坊主」と言って、僕を大型トラックに乗せてくれたのです。

今思えば危機感のない行為ですが、子供心に不思議とおじさんは悪い人ではないと感じていたのでしょう。

大型トラックに乗せてくれた(画像はイメージ)
大型トラックに乗せてくれた(画像はイメージ)

初めて大型トラックの助手席に乗って、僕はドキドキが止まりませんでした。

それから大型トラックは、ちょっと近くを走ってから元の場所に向かい、僕とぶつかりそうになった時と同じ横断歩道を左折して停車しました。

おじさんが横断歩道の危険を教えてくれた

「よし、じゃあ降りてさっきのダンボールを見てみな」

そう言われて降りてみると、さっき置いたダンボールがぐしゃぐしゃに潰れていました。

僕はその潰れたダンボールを見てビックリしたと同時に急に怖くなりました。そして、おじさんとこんな会話をしたのです。

「トラック乗ってる時はダンボールなんて全然見えなかったよ」
「そうだろ。おじさんもな、歩いている人はしっかり注意して見てるけど、このトラックの席から見える角度は死角なんだ。まあ簡単に言うと見えない位置ってことだ。
だから坊主、横断歩道を渡る時は、よく注意して見てから渡るんだぞ。ギリギリで渡るんじゃないぞ」
「うん、わかった」

この後、おじさんとはお別れ。去り際のおじさんの大きい背中、遠ざかるトラックを僕はいつまでも見つめていたのでした。

普通なら「危ないだろ! 馬鹿野郎」と怒鳴られて終わるシチュエーションです。でも、おじさんはまだ小学校上がり立て位の子供だった僕を実際にトラックに乗せて、潰れたダンボールを見せることで、どれだけ横断歩道に危険なことが潜んでいるかを教えてくれたのです。

横断歩道に潜む危険を教えてくれた(画像はイメージ)
横断歩道に潜む危険を教えてくれた(画像はイメージ)

口で説明されるよりずっと明確に危なさが伝わり、当時の僕にとってすごく印象的な出来事でした。

もう40年ほど前の話ですが、おじさんがしてくれたことは今でも強く僕の記憶に残っています。改めて感謝の気持ちを伝えたいです。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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