ココからあなたの
都道府県を選択!
全国
猛者
自販機
家族
グルメ
あの時はありがとう
旅先いい話

「夜の渋谷で友達とはぐれた、ド田舎育ちの私。心細くて号泣してたら、チャラいお兄さんが『俺、悪い人じゃないよ』」(岩手県・30代女性)

井上 慧果

井上 慧果

2022.07.18 11:00
0

シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Tさん(岩手県・30代女性)

地方から遊びに来た夜の渋谷で、友達とはぐれてしまった。――20代前半の頃、Tさんはそんな絶望的な経験をした。

馴染みのない場所でどうしようもなく途方に暮れて泣いていた彼女に近づいてきたのは、見るからにチャラい雰囲気の男性で......。

夜の渋谷で...(画像はイメージ)
夜の渋谷で...(画像はイメージ)

<Tさんの体験談>

20代前半の頃、GWに東京に住む友達のところに初めて1人で遊びに行きました。

友達とたくさん観光した後、キャリーケースを引きながら友達とホテルに向かって夜の渋谷を歩いていたとき、あまりの人の多さにはぐれてしまったんです。

はぐれた友達と電話するも、地方のド田舎に住む私は土地勘もなく、ここが渋谷のどこなのかも分からなくて......。

号泣していた私に、チャラそうなお兄さんが...

とりあえず近くのセブンイレブンまで来たのですが、渋谷にはセブンイレブンがたくさんあって、それだけでは手がかりにはなりません。

友達はなかなか私を見つけられず。そうこうしている内に携帯の充電が切れてしまいました。

どうしようもなくなって途方に暮れた私は、キャリーケース抱えてコンビニ前の隅っこで号泣。そこに声をかけてきたのが、若くてチャラそうな見た目のお兄さんでした。

号泣していた私に声をかけてきたのは...(画像はイメージ)
号泣していた私に声をかけてきたのは...(画像はイメージ)

都会には詐欺師や怖い人が多いのだと思い込んだ私は怯えて俯いてしまったのですが、お兄さんは

「俺、悪い人じゃないよ。自分で言うのも変だけど。どうしたの?キャリーケース抱えてどこからきたの?」

と笑顔で優しく接してくれました。それに少しずつ答えると、

「じゃあ友達来るまで俺もいるよ。どこではぐれたの?それもわかんないかー」

と、一緒に悩んでくれたのです。

今度はイカついお姉さんが...

少しすると、少しイカつい雰囲気のお姉さんが泣いてる私とお兄さんを見て心配したらしく、話しかけてくれました。

「女の子泣いてんじゃん。どした?」

事情を説明すると「お兄さんと揉めてるのかと思った。それなら私も一緒にいてあげるよ」と言って、付き添ってくれました。そして、泣いている私を

「そんな遠い所からせっかく来てくれたのに、悪い思い出になっちゃったら悲しいよね。そんなに悪いところじゃないよ、ここ」

と励ましてくれたんです。

二人とも優しくしてくれた(画像はイメージ)
二人とも優しくしてくれた(画像はイメージ)

しばらくすると、渋谷中のセブンイレブンを探し回ってくれた友達がやってきて、何とか合流することができました。

安堵でまた号泣してしまった私は、「良かったね。じゃあ私たち行くよ」と去っていくお兄さんとお姉さんにただ「ありがとうございました」と言うことしかできませんでした。

後から、もっとちゃんとお礼を言えばよかったとすごく悔やみました。

名前も知らないお兄さん、お姉さん。お2人のおかげで、都会はそんなに悪いところじゃないって、知ることができました。

また遊びに行きたいです。あの時は本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

PAGETOP