「飲み物も買えず、炎天下を歩き続けた中学生の私。頭がボーッとしてきたところで、後ろから来た車が...」(長野県・50代男性)
お金が足りなくて飲み物を買えず...
現在なら、スマホのナビを見れば目的地までどれほどの距離なのかは一目で分かります。しかし、当時はそれを知るすべもなく、バス停を降りてからカンカン照りの下30分くらい歩いて、やっと灯台が見える展望台に到着。
展望台には駐車場があり、そこから灯台までは、更に遊歩道を歩いていく必要がありました。結局、展望台から灯台へは往復1時間ほどかかり、戻って来時にはそれまで経験した事がないほど喉が渇いていました。
水も持たずに来てしまっていたので、私は展望台の駐車場にあったジュースの自動販売機で飲み物を買うことに。

飲み物は100円。自販機は紙幣が使えないものでした。
しかし財布の中には硬貨が90円分しかなく、あと10円が足りません!
ポケットからリュックの隙間から、あらゆるところをまさぐるも、コインは出てこず。駐車場には乗用車が1台停められていましたが、周りには誰もいません。
私はしかたなく覚悟を決めて、元来た道を麓のバス停に向かって歩き出しました。