「夜道を一人で歩いていると、見知らぬお姉さんが『おうちは?』。幼い私の濡れ髪が冷えきってるのに気付き...」(茨城県・40代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Kさん(茨城県・40代女性)
その日、Kさんはスイミングスクールが終わったあと、送迎バスに乗り遅れてしまった。
それを誰かに伝えることもできず、仕方なく家まで歩くことに。
11月。すっかり日も暮れた道を一人で歩いていると通りすがりの女子高生に声をかけられて......。
<Kさんの体験談>
まだ、私が小学校にあがる前の話です。私は2つ上の姉と一緒に、車で30分くらいのところにあるスイミングスクールに通っていました。
11月のある日、姉が休んだので、私は一人でスクールへ。指導が終わり、着替えて外に出たときに事件は起きました。
すでに送迎バスが出発してしまっていたのです。
日がすっかり落ちていて...
当時私は人見知りが激しく、受付にその旨を伝えることが出来ませんでした。そこで仕方なく、歩いて帰ることに。
外はすっかり日は落ちていましたが、車のライトで充分明るかったのを覚えています。
しばらく歩いていると高校生くらいのお姉さんとすれ違いました。
一人で歩いていた私に、そのお姉さんは
「どうしたの?」
と声をかけてくれたので、私はスイミングスクールのバスに乗れなかったこと、家まで歩いて帰ろうとしていることを話しました。
「おうちはどこなの?」と聞かれても...
お姉さんは、そんな私に
「おうちはどこなの?ここから近いの?」
と聞きましたが、当時私は住所が言えず「ここから橋を二つ渡るの」とだけ答えました。
すると、「お姉ちゃんち、ここから近いから、おうちに電話しよう」とお姉さんの家に連れて行ってくれました。今思うと、お姉さんは私のプール終わりで濡れた髪が、冷え切っているのを心配してくれたのではないかな、と思います。
お姉さんの家につくと、スイミングスクールのバッグから会員証を見つけ、そこに書いてある私の自宅にお姉さんのお母さんが電話してくれました。
しばらくして、お姉さんの家に迎えに来てくれた両親を見て、私は大泣きしました。
スクールに連絡したけど...
私が家に向かっている間、母は私を探していたらしいです。送迎バスの停留所に迎えに行くと私がいなかったので、驚いてすぐにスクールに連絡したけれど、「行方はわからない」と言われたそう。
そこで警察に届け出ようとした直前に、お姉さんの家から連絡があったそうで、急いで迎えに来てくれたのでした。
あの時、お姉さんが声をかけてくれて、私は本当にホッとしました。
もしあのまま一人で歩いてたら、もしかしたら犯罪に巻き込まれていたかもしれません。
顔も名前も、今ではもう思い出すことができませんが、もしまた会うことができたら、またきちんと、あの時のお礼が言いたいです。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)