なんでコイツをフィギュア化した...? 斬新すぎる「バクテリオファージ」ガチャに衝撃走る
「とんでもないガチャガチャ発見した」
2022年5月31日に投稿されたそんなつぶやきが、ツイッターで注目を集めている。
投稿者はツイッターユーザーの「間脳視床(株)」(@Shisyoukabu)さん。
写真には、手のひらの上に乗った6本足の謎のフィギュアが映っている。
蜘蛛のような、ロボットのような何とも不思議な見た目だが......教科書で見たことある、という人も多いだろう。
なんとこれ、ウイルスのフィギュアなのだ。正確には、細菌に感染し増えるウイルス「バクテリオファージ」の中でも、大腸菌に感染する「T4ファージ」のフィギュア。ま、マニアックすぎない......?
「かわいい」「欲しい!欲しすぎる!!」
手の平に乗っているという状態から分かるように投稿者の「間脳視床(株)」さんはガチャガチャを回して、このフィギュアをゲットした、ということだ。
T4ファージが好きだったのだろうか? 本人に聞いてみよう。
「発見したときは、小声で『えっ』って言っちゃいました。こんなマニアックなガチャガチャそんなに無いので...」(「間脳視床(株)」さん)
何故回そうと思ったのか。それは高校時代、生物という科目が好きだったから。
「自分は文系なので、そこまで深くは勉強しませんでしたが、それでもこのファージは増殖の仕方等が面白くて強く印象に残ってました!」(「間脳視床(株)」さん)
同じようにバクテリオファージのことを覚えている人は多いようで、このフィギュアはツイッターで大好評。6月7日夕時点で、7万8000件のいいねが集まっているほか、
「バクテリオファージだ!かわいい」
「高校の時、一番好きなのがファージでした。 欲しい!欲しすぎる!!」
「なつかしいwww」
「生物基礎に習ったやつだ」
と様々な反応が寄せられている。
しかし......どうして「T4ファージ」のフィギュアのカプセルトイを生み出そうと考えたのだろう?Jタウンネット記者は販売元である「いきもん」(本社:東京都あきる野市)にも取材した。
「DNA複製する図」も完全再現
「間脳視床(株)」さんが回したガチャガチャは「T4ファージ マスコット&ボールチェーン」というもの。
景品のラインアップは、「T4ファージ」フィギュアが4色と、生物資料集等で見かける「ファージが大腸菌に侵入してDNA複製する図」を完全再現した「T4ファージと大腸菌」のフィギュア(スタンドタイプとボールチェーンタイプを、それぞれ2色ずつ)の全8種類だ。
同社はこのカプセルトイを企画した経緯について
「生物の資料集や教科書に載っているようなサイエンスモチーフのアイテムを企画しており、形が機械のようで人気があるT4ファージを精巧に作ろうと考えました」
と説明する。見どころは「ロボットのようなカッコ良い形状」だ。
「SFのメカなどの原型制作をしているベテランの原型師さんが作ったのでかなり精巧に作られています」
ファージの形は細く複雑なため、原型が完成するまでになんと数年の調整期間があったそうだ。
最初に販売が開始されたのは2021年12月。22年5月からは再販も行われているという。すでに人気を博していたようだが、改めて今回ツイッター上で注目を集めたことに対し、同社は
「参考書などでファージを知っている人には懐かしく、知らなかった人には新鮮に映っているのかなと思っています。
また本来ミクロサイズのファージが手のひらサイズになっている姿も写真で見た時にギャップがあって面白いと思います。多くの方にT4ファージそのものと弊社のフィギュアに興味を持っていただけたら嬉しいです!」
とコメントしている。
手のひらサイズの「T4ファージ」、分かりやすくて勉強にも役立ちそう。カプセル自動販売機は全国に置かれているそうなので、気になる方は探してみては? ちなみに、1回300円である。