香川のバス会社、行先表示を「うどん県」にしてしまう 理由は...「香川県という名前があまり認識されていない」
2011年10月に「うどん県に改名する」というPRを県が行ったり、観光協会の公式サイトが「うどん県旅ネット」だったり、自他ともに認める「うどん県」である香川。読者の中にも「香川=うどん」と考えている人は多いだろう。まさに、うどんは香川の象徴とも言える存在なのだが......。
「これは少々やりすぎではないか」と思ってしまうバスの表示がツイッターで注目を集めている。
こちらはツイッターユーザーのたなか(@SAIONJI_tanaka)さんが、5月20日に大阪駅前で撮影したもの。香川県高松市に本社を置く高松エクスプレスの高速バス「フットバス」の行先表示には、
「うどん県 高松」
と書かれている。いくら香川が「うどん県」であるとはいえ、ここまでやるか......!
なぜ、こんな表示を採用しているのだろう。Jタウンネット記者は25日、高松エクスプレス営業課の担当者に話を聞いた。
「香川という名前への認識が......」
担当者によると、バスの表示に「うどん県」を使いだしたのは、5~6年前のこと。なぜ、この名前を起用したかというと......。
「うどんの方がわかりやすい」(高松エクスプレス営業課の担当者)
うどんを目当てに香川へ訪れる人も多いため、わかりやすくするために「うどん県」という表示にしているという。ちなみに「香川県」とは表示されない。
また、高松エクスプレスではバスの路線名にも「うどん」を採用。例えば大阪と香川を結ぶ路線は「大阪うどん線」、神戸と香川の路線は「神戸うどん線」といった具合だ。
......あまりにも「うどん」をゴリ押しし過ぎではなかろうか? 記者がそう思っている中、担当者は説明を続ける。
「香川県を『高松県』と呼ぶ方もいらっしゃるようですし、香川県という名前があまり認識されていないようにも感じます。やはり、『うどん県』のほうがわかりやすいのではないかと」(高松エクスプレス営業課の担当者)
県名が認識されていないとは悲しい話でもあるが......「うどん県」と言われればピンとくるほど県のPRが成功していると言えるのかもしれない。
なお、うどん県の表示を採用して以降、高松エクスプレスのもとに「わかりづらい」といった声は寄せられていないそうだ。