7つのおかきのうち、半分以上が「紙製」です どれが本物か、見分けられる?
おかき、あられ......、読者はお好きだろうか? 甘いお菓子もいいけど、しょっぱい米菓もまたいいものだ。ポリポリやっていると、なぜか止まらなくなる......。
例えば、こちらの写真に映っているようなやつ。
海苔が巻かれているやつ、きつね色のやつ、それよりちょっと濃い醤油色のやつ。じっくり見ていただいたところで――突然だが、クイズです。
本物はど~れだ?
いや、みんな本物だろう? と思われるかもしれない。
しかし実はこのおかきの中に、「和紙で作ったフェイクフード」が混ざっているのだという。
ヒント:フェイクフードは1個じゃない!
フェイクフードの混ざったおかきの写真は、2022年4月6日に「メガネのおじいちゃん」(@meganenooo)というツイッターアカウントから投稿されたもの。
ツイートにはこんな声が寄せられている。
「みんな本物に見えます」
「いちばん右ののり巻きは本物だと思うけど、あとはどれ」
「もう 脳内 パニックですーーー顕微鏡 必要」
「実家の菓子器に忍ばせたい」
いったいどれが本物で、どれがフェイクなのか......。どれだけ見てもまったく分からなかったJタウンネット記者は、正解を投稿者に聞いてみることにした。
「メガネのおじいちゃん」というツイッターアカウントは、投稿者が父親――つまり「めがねのおじいちゃん」の作品を紹介するために作ったもの。
「素材は紙(和紙)とのり。色は塗っていません。リアルでゆるい、ほっこりフェイクフード作品です」と投稿者。今回の写真を撮影した日時は、今年の3月11日だったという。
「いつも父から作品を受け取るのですが、おかきの袋の中に、和紙の作品と一緒に本物も入っていました。私も一瞬どれか分からなかったので、本物と混ぜて、クイズのようにしたら面白い、と思って撮影しました」(「メガネのおじいちゃん」さん)
では、クイズの答えをさっそく発表してもらおう。
「答えはこの4つが和紙です」
なんと手前側に並んでいた4つはすべて「紙製」だった。
みなさん、いかがだろう? 予想は当たっていただろうか。
コンセプトは「一瞬リアル、見ると紙」
驚きの技術を持つ「メガネのおじいちゃん」だが、工作を始めたのは70歳を過ぎてからだという。
「仕事をリタイアして時間を持て余すようになり、暇つぶしのために、70歳を過ぎてから自己流で工作を始めました。もう約500作品は作っています。それまでは住宅メーカーに勤める普通のサラリーマンでした(プロの作家や職人などではなく、何か物づくりをしていたわけではありませんでした)」(投稿者)
過去の投稿を遡ると、様々な紙製フェイクフードの写真が並ぶ。和食、洋食、中華、ファストフードにデザート、そして飲み物......そのジャンルは多岐にわたり、いずれも素晴らしい出来でおいしそう。作品を楽しみにしているファンも多いようだ。
「メガネのおじいちゃん」は、いつもツイッターやインスタのいいねとコメントを楽しみにしているという。「いいね」が多いとやはり嬉しいみたいで、それが制作の励みになっているととのことだった。
「フォロワーの方から『食品サンプルはリアリズム、メガネのおじいちゃんのは印象派』とのコメントをいただきました。
父のコンセプトは『一瞬リアル、見ると紙』ですので、ちょっと見たら紙だとわかるように作っています。その方のコメントはなかなか的を射た例えだと思いました」(投稿者)
確かに、どの作品も和紙ならではの温かみがあり、優しい雰囲気。次はどんな「ほっこりフェイクフード」が出来上がるのか......今から楽しみだ。