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「重たいスーツケースを携え、階段で立ち尽くす私。意を決して持ち上げた途端、なぜか急に軽くなり...」(兵庫県・40代女性)

井上 祐亮

井上 祐亮

2022.02.24 08:00
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「私の両脇を抱えてくれたサラリーマン」

お礼を言えなかった、と後悔している出来事が、私には2つあります。

どちらも25年前、田舎から大阪に出てきて専門学校に通いながら一人暮らしをしてたころのことです。

1度目は、初めての面接で初めてのスーツ、慣れないヒールで階段を降りていたとき。

JR大阪駅の朝のラッシュで、それはそれはすごい人混みでした。そんな状況で、私はよりにもよって階段で滑って転んでしまったのです。

通勤で混雑していて...(画像はイメージ)
通勤で混雑していて...(画像はイメージ)

その両脇を見ず知らずのサラリーマン2人が抱えてくれました。彼らは私を起こした後、何事もなかったかのように歩いて行かれ、お礼さえ言えていません。

「これが都会か」

と思ったものです。

2度目は、それから半年ほど経ったJR環状線の駅でのこと。

大きなスーツケースを引いて駅に着いたものの、エレベーターやエスカレーターがなく、私は階段の上で立ち止まってしまいました。

2週間の海外研修からの帰り。疲労困憊で体力も残ってないけど早く帰りたい......意を決して長い階段を降りようと重いスーツケースを持ち上げたとき、ふっと軽くなりました。

正直「うわ!盗まれる!」と思いました。

「お前何やってんのー」
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