「カギは外したのに、ドアが全然開かない!女子トイレに閉じ込められ、助けも呼べずに泣いていると...」(群馬県・20代女性)
大人になったらなんとも思わないけれど子供の頃は怖かった――そんなものは意外に多いのではないか。
たとえば、外出先でトイレに入り、なぜか鍵が開かず出られなくなってしまったとする。大人の今なら驚きつつも、周囲に助けを求めるなりスマホから外へ連絡するなり対応策が思いつくだろう。
けれど、もし子供だったらたいへんな恐怖体験になってしまってもおかしくない。
群馬県在住のIさん(仮名、20代女性)から、小学生だった頃に行った映画館のトイレでの思い出をつづったメールが届いた。父親と映画館を訪れたIさんは、楽しみな映画が始まる前にトイレへ立ち寄ることに。しかし、なぜか個室のドアが開かず出られなくなってしまったのだ。
女子トイレなので父親も呼べず、狭い空間でパニックになってしまったIさんに手を差し伸べたのは......。
彼女の思い出をいっしょに振り返ってみよう。
もうすぐ映画が始まるのに...
10年以上前、私がまだ小学生だった頃、父と二人で映画館に行きました。
映画は長いので、始まる前に必ずお手洗いに行くようにしていました。楽しみな映画を早く観たいと急いでトイレへ行き、個室から出ようとすると......なんとドアが開きません。
鍵は外したのに、ドアが開かないのです。
一生懸命ドアを押したり叩いたりしましたが、びくともしませんでした。
映画の開始時間が近づき、早く行きたいのに出られない状況で、パニック状態に。女子トイレなので「パパ助けて」とも言えるわけがなく、なんて叫んだらいいかもわからず、ただただ閉じ込められた空間の中で泣いていました。
すると、誰かが私の入っていた個室のドアをノックしました。
「いるの?」の声に返事もできず
「大丈夫?いるの?」
知らないおばさんの声でした。2人のおばさんが、私の泣き声に気づいて声を掛けてきてくれたのです。
私は返事もできませんでしたが、おばさんが外からドアを押してくれたらすぐ開きました。内開きのドアなのに、私は中から必死で押していたのです......。
ドアが開いたことで安心した私は、おばさんたちにお礼も言わず、そこから走ってトイレを出てしまいました。お父さんに話したら、私が来るのがあまりに遅かったので女性トイレの前で待っていたもののさすがに中に入ることはできず、迷っていたようです。
あのときのおばさんにお礼を伝えたいです。あのときは必死すぎてお礼が言えずごめんなさい。助けてくれてありがとう。
トイレに入ると、たまに思い出します。今は身長も伸びて何も感じませんが、当時は高い壁に囲まれた狭い空間に閉じ込められて、とても恐怖を感じました。2人が来なかったらずっと泣いていたかもしれません。本当にありがとうございました。
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