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ユラユラ揺れる...おまんじゅう? 理想とかけ離れすぎた「冬のハンモック泊」の現実に反響

井上 祐亮

井上 祐亮

2021.12.20 17:01
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冬のキャンプ場は、夏に比べると虫の量が少なく、空気も澄んでいる。

寒い時期ならではの魅力もあるが、忘れてはいけないのが防寒対策だ。

冬の朝を舐めたら痛い目をみるかも......? そんな気持ちを抱かせる「理想」と「現実」を比べた写真が、ツイッターで注目されている。

ハンモック泊の「理想」(とも(@TOMOchanCAMP)さんのツイートより)
ハンモック泊の「理想」(とも(@TOMOchanCAMP)さんのツイートより)

これはフリーランスのデザイナー兼アウトドアライターの「とも」(@TOMOchanCAMP)さんが2021年12月13日に投稿した写真。

ハンモックに腰を掛け、寝起きの一杯。辺りから小鳥のさえずりが聞こえてきそうな雰囲気で、いかにもインスタ映えする光景だ。投稿者曰く、ハンモック泊で朝を迎えた「理想」の状況とのこと。

実際の「現実」は、理想とはかけ離れているようで......。

「朝布団から出られない」ってのと同じですね

ハンモック泊の「現実」(とも(@TOMOchanCAMP)さんのツイートより)
ハンモック泊の「現実」(とも(@TOMOchanCAMP)さんのツイートより)

こちらは、ハンモックの上で朝を迎えた「現実」の投稿者。その姿はまるで雪だるまやマシュマロだ。暖かそうなモコモコにくるまって、ハンモックに完全に収まっている。

おまけに頭上や背中にかけて、日差しなどを防ぐタープも見える。。「理想」と比べると、全然開放感が無い――そんな「現実」に、ツイッターにはこんな反応が寄せられている。

「出れぬ。出れぬのだ」
「冬の朝はクソ寒い」
「10度以下になると本気で寒いからね」

冬のハンモック泊とは、いったいどれほど厳しいのか。Jタウンネット記者は16日、投稿者のともさんに詳しい話を聞いた。

ともさんは岐阜県在住で、バックパックにおさまるコンパクトな荷物でキャンプ旅をする「ハンモッカー」。ハンモックをこよなく愛し、キャンプ雑誌やWebメディア、SNSなどを通じてハンモック泊の魅力を発信している。

「理想」と題した写真は、20年6月頃、関西地方でハイキングを行った時のもの。「気温は20度くらいだと思います」と述べる。ともさんによると、このくらいが「とても快適」な気温らしい。

一方、「現実」の写真は21年12月中旬の朝に撮影したものだという。岐阜県内に所有しているプライベートキャンプ地に泊まった時のもので、山中のため気温は「3度くらいだったと思います」。

あまりに外気が低く寒すぎるため、マイナス12度まで対応した通称「トップキルト」(※寝袋の背中部分が開いている物)で体を包み、ハンモック本体の下に「アンダーキルト」(マイナス8度まで対応)をつけ、寒さ対策をしたという。

「どちらもダウン素材で、羽布団のような感じで包まれるととても暖かいんです。そこにさらに湯たんぽも入れているので、出ている顔の部分以外は実はポカポカです」
冷たい空気から身を守り、荷物は自分の近くに設置(ともさんのツイートより)
冷たい空気から身を守り、荷物は自分の近くに設置(ともさんのツイートより)

また就寝時にはタープでハンモック全体を覆って、風除けにしているそうだ。

寒さ対策を入念に行っているため「外に出たくない、ハンモックから降りたくないという...。『朝布団から出られない』ってのと同じですね。夜中トイレに行くのも寒いのでキツいです(笑)。一度暖まると本当に出たくなくなります...」(ともさん)。

冬のハンモック泊は大変だけど...?上回る「魅力」

ともさんの念入りな「対策」を聞いて、冬のハンモック泊って大変......なんてイメージを持った人もいるかもしれない。

そこまでして冬にハンモックを使う理由とは? ともさんにその魅力を聞いてみた。

「眠る時の寒さ対策さえしっかりしていれば、ポカポカな状態で気持ちよく揺られながら眠れます。『寒い寒い』言いつつも、朝の静けさを感じられるところが気に入っています。
またハンモック泊はどうしても木のそばで行うことが多いので、夏は虫との遭遇率が高いんですが、冬は虫が少ないのも魅力です。蚊帳をつけずにオープンな状態で寝ることもあります(開放的で気持ちいいです)。
夜、タープをつける前に冬の綺麗な星空をハンモックに寝転びながら見るのも最高の時間です」(ともさん)

またテントと違ってポールなどの設置がなく設営がラクなため、「冬でも寒い思いをする時間が短く済んでいます。いざ片付けるぞ!ってなったら、光の速さで撤収して温泉に向かうことができます(笑)」。

モコモコなともさんの姿には、「雪見だいふくだ...」「まんじゅう...?」「繭みたいなw」などという声もあがり、2万2000件を超える「いいね」がついている(20日夕時点)。

「カッコ悪い姿だなと思いつつ投稿したので、恥ずかしい気持ちが半分と(笑)
『ハンモック泊なんてものがあるのか!』という声もたくさんいただいたので、誰かがハンモック泊を知るきっかけになれたのならうれしいなと思います」(ともさん)

また、ともさんはこれからハンモック泊を始めてみたいという人に、ハンモックのロープを木に結ぶ場合は「摩擦によって樹皮が剝がれてしまうため」当て布や専用ストラップを使用することを守っていただきたいと述べた。

ルールを守って楽しく!冬のハンモック泊、やってみたい......!

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