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梶裕貴「実物を見るのは初めて」 舌が回りまくる薬でおなじみ「ういろう」が、実在するって知ってた?

松葉 純一

松葉 純一

2021.11.13 17:00
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舞台に立てなくなった歌舞伎役者が全快

Jタウンネット記者の取材に応じたのは、ういろうの広報担当者だ。

ういろうの歴史について、まず次のように語った。

「外郎(ういろう)は家名であり弊社の商品名にはございません。
『ういろう』とは外郎家が作る薬と菓子のことで、愛称で『ういろう』と呼ばれたことが始まりです」

では薬の「ういろう」には、どんな歴史があるのか。

「650年前、中国の元王朝が滅んだときに役人であった陳延祐が日本の博多に来て帰化し、中国での官職名に因んで『外郎(ういろう)』を名乗りました。
その後、室町幕府に招かれて、優れた医術の知識、特に大陸由来の家伝薬が朝廷に重宝されました。
これが薬の『ういろう(透頂香)』の起源です」
薬のういろうと印籠(画像提供:ういろう)

効用を尋ねると、

「主にお腹と喉に作用する小さな銀の丸薬です。自律神経を整えるなど幅広い薬効から多くの逸話を残しています」

とのこと。

たとえば、咳と痰の病でセリフが言えず、舞台に立てなくなっていた江戸時代の歌舞伎役者・二代目市川團十郎は、丸薬「ういろう」を飲んで全快。そのことへの感謝として、歌舞伎の演目「外郎売」は創作されたという。

薬のういろうは、対面販売のみ
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