「バスのタイヤの真上の席を、目の不自由な人に譲るのは適切?悩んでいると、知らない人に引きずり降ろされ...」(埼玉県・30代女性)
「そこ!退け!この方に代われ!」
ある日、バスに乗り込むと運転手さんの左後ろの席が空いていました。その席がお気に入りの私は迷わずそこに座り、本を読んでいました。
主要駅に着くと、たくさんの客が乗り込んできます。その中に、目の不自由なお爺さんがいました。それに気づいた私は、すぐに席を譲ろうと思いました。
ですが、私は高い座席にいたので段差を登らせることになるし、この席は他よりも揺れます。そんな席を目の不自由な方に譲ることが本当に助けになるのか、わかりませんでした。
モヤモヤした気持ちで悩んでいると、突然背後から
「おい!」
と大きな声がしました。
ビックリして振り返ると、50代くらいの男性が私に向かって怒鳴っているのです。

男性は、
「そこ!退け!この方に代われ!」
と、あの目の不自由なお爺さんを連れて怒鳴ってきました。
私は自分の中で考えていたことと、大人の男性に怒鳴られた怖さが混ざり、体が動かなくなりました。男性は、そんな私の肩を掴み、座席から引きずり降ろします。そしてお爺さんに笑顔で
「こちらへどうぞ」
と誘導し、誇らしげに笑っていました。