天井一面に施された仏の世界
まずは、魚沼市観光協会から提供された資料をもとに、西福寺の開山堂にある石川雲蝶の作品を見てみよう。
西福寺は約500年の歴史を持つ、曹洞宗の名刹だ。1857(安政4)年、当時の住職・大龍和尚によって建立された開山堂には、天井一面に施された彫刻「道元禅師猛虎調伏の図」が残されている。
開祖・道元禅師の教えに触れることができる見事な空間。大龍和尚が思い描き、雲蝶が形作った仏の世界だ。
その開山堂内の階段両脇に立ち、開山堂を守護するのは「鬼退治仁王像」。
今にも動き出しそうな迫力がみなぎる。高さ2メートル余りのケヤキの1本彫りだという。