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43種の味の違いが一目瞭然 リンゴ好きにはたまらない「アップルパイガイドブック」が青森にあった

大久保 歩

大久保 歩

2021.07.18 08:00
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リンゴ王国のアップルパイを網羅した「アップルパイMAP」という観光アイテムが、アフターコロナの食べ歩きにぴったり――そんな投稿が、ツイッターで話題になっている。

画像は弘前観光コンベンション協会の公式サイトよりDL(編集部でトリミング、以下同)

それが、弘前市の観光事業を振興する団体「弘前観光コンベンション協会」が発行する「弘前アップルパイガイドマップ」。何度も改訂を重ね、最新の第14版が2021年2月から配布されている。

Jタウンネット記者は7月15日、本ガイドマップの問い合わせ窓口となっている「弘前市立観光館」(青森県弘前市)を取材した。

味の特徴をグラフで表現

「弘前アップルパイガイドマップ」は、10年3月に記念すべき初版が発行された。

第14版では市内で提供されているアップルパイを43種も掲載。

ひとつひとつ写真付きで、価格やお店の場所・営業時間だけでなく、味の特徴もグラフで説明されている。

「甘味」「酸味」「シナモン」の3つの要素について、それぞれを5段階で評価しているため、好みのアップルパイがどれか、一目瞭然だ。

全43種のアップルパイを詳しく解説

でも、なぜ「アップルパイ」に絞ってここまで丁寧に解説しているのだろうか。青森で生産量が多い食材・リンゴを使っているのはわかるが......。

取材に応じた職員は、ガイドマップ制作のきっかけについて

「スタッフが、観光にいらっしゃったお客様から『アップルパイはどこにありますか?』という問い合わせを受けることが重なり、じゃあマップにまとめてみようかということになりました」

と、話した。

リンゴの町で作られるアップルパイならおいしいに違いない、と考える観光客が多かったのだろう。

そのニーズに応える形で生まれた本ガイドマップは、改訂のたびに、アップルパイの紹介だけでなくその時期に旬の情報も掲載している。

たとえば、街中にあるリンゴ形のマンホールを紹介したり、ガイドマップの表紙と同じデザインのクリアファイルなどのグッズ情報を載せたり。

それらの工夫も功を奏し、多くの読者に支持された結果が、「14版」という数字だ。

タルトタタンやガレットまで

全部食べたい

いちばん読みごたえのある、アップルパイの解説ページには特に力を入れている。

「普段からお客様を接客しているスタッフたちが、試食用のアップルパイを必ず実際に食べて、専用のシートに感想を書き出します。
そのシートを参考に、ガイドマップの担当者が誌面を制作し、最後は(アップルパイの)お店側からの校正も入ります。
もちろん感想は素人の舌で感じたことですし、『甘味』や『酸味』の項目も感覚を頼りにつけていますから、お店側に文章などをチェックしてもらっているんです。
ガイドマップにも『味の感じ方には個人差があります』というように注意書きをしております」(職員)

職員は「素人」と表現していたものの、食の専門家でないほうが一般の観光客の感じ方に近いということもあるだろう。情報としてより役立ちそうだ。

ガイドマップは現在、同協会の公式サイトから無料でダウンロ-ドできるほか、弘前市立観光館、弘前市内の土手町商店街にある「弘前市まちなか情報センター」、さらに東京・飯田橋にある「青森県東京観光案内所」などでも配布している。

また、アップルパイだけでなく「弘前タルトタタンガイドマップ」と「弘前ガレットマップ」も発行されており、同様に公式サイトから無料でダウンロードできる。

アップルパイ同様、リンゴをじっくり味わえるスイーツ「タルトタタン」

タルトタタンは、バターと砂糖で炒めたリンゴを敷き詰めて作るお菓子。こちらもリンゴのおいしさをぞんぶんに味わえる。

そして「ガレット」とはそば粉で作ったクレープで、弘前に自然風土がよく似たフランス・ブルターニュ地方の郷土料理だ。

ガレット+シードルの組み合わせを提案

「ガレットガイドマップ」には、青森県産リンゴを使ったお酒・シードルに合うガレットを多数掲載。青森県西目屋村産のそば粉を使った生地に、地元ならではの具材をトッピングした、特別なガレットが並ぶ。

情勢が落ち着き、観光に出かけられるようになるころには、これらのガイドマップは食べ歩きの強いお供になってくれるだろう。

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