「白身魚の王様」を大満喫! 座布団級の「巨大ヒラメ」を味わいに、冬の平戸に行ってきた
いざ「ひらめまつり」へ
実際に大きなヒラメを見て、魅力を聞いたら、よりいっそう食べるのが楽しみになった筆者。
お世話になった志々伎漁港の皆さんに別れを告げ、再び平戸の市街地へと戻る。
向かったのは、ひらめまつり参加店の中で一番人気の「旬鮮館」だ。
平戸市漁業協同組合直営の飲食店であるこの店には、大きないけすがある。
その中にはやはり、大きな座布団ヒラメ。また、アオリイカやサザエといった平戸の海の幸の姿もあった。
市内各地で毎朝水揚げされる新鮮な海の幸を、リーズナブルな価格で楽しめる旬鮮館。
ひらめまつりの時期には「平日でもしばしば行列ができる」と話すのは、いけすから座布団ヒラメを取り出してくれた平戸市漁協の近藤靖さん(59)だ。
例年通り、1月中旬からスタートした今年のひらめまつりだが、旬鮮館は新型コロナウイルスの感染拡大を受けた非常事態宣言の影響で、2月8日まで休業していた。
しかし、宣言解除後は、県内からのお客さんが土日はもちろん、平日にも多く訪れているそうだ。
近藤さんによれば、提供されているヒラメは、毎朝獲ってからすぐにしめて、血抜きを行っている。それにより、一切臭みのない美味しいヒラメになるという。
そんな旬鮮館のヒラメ料理の中から人気の2品を出してもらった。
まずはこちら。
定番ともいえるヒラメの刺身にご飯、ヒラメのあら汁、漬物、小鉢がついた定食だ。
獲れたて、捌きたてのヒラメの身は真っ白で美しい。
まずは、刺身を一口。
口に入れた瞬間、ふわふわとした柔らかい食感に驚く。それでいて歯ごたえはある、なんとも不思議な感覚だ。
噛めば噛むほど九州の定番・甘口醤油に負けないヒラメの甘味が口に広がる。これが脂の乗った旬のヒラメか......!
次に、ヒラメのえんがわを食べてみた。
今度は、コリコリとした食感が楽しい。今まで食べてきたヒラメのえんがわの概念を覆されるような、ぎゅっと詰まった濃厚な味わいに感動する。
今度は、近藤さんの勧めで、刺身に醤油ではなくポン酢をつけて食べてみた。
すると、今度はうってかわって、爽やかな味に。脂の乗ったヒラメだからこその食べ方かもしれない。