イルカとクジラは「同じ生き物」だった 鳥羽水族館が「どちらでもいいんだよ」と解説する理由
違いは大きさだけ
「どちらでもいいんだよ」
......見ているだけで肩の力が抜けるようだ。
しかし、スナメリが「どちらでもいい」とはどういう意味なのだろう。気になったJタウンネット記者は、鳥羽水族館にも詳しく話を聞いた。
同館の広報担当者によると、
「スナメリは『鯨類(げいるい)』に分類されるのですが、この鯨類のうち、一般的には4メートル以上のものを『クジラ』、4メートル未満のものを『イルカ』と呼ぶ傾向にあります。
スナメリは基本的に、大きい個体でも2メートル程度なので、どちらかというと『イルカ』になりますが、広い意味では『鯨類』なので『クジラ』と言っても問題ありません。なので、(解説のイラストでは)『どちらでもいいんだよ』と表現しています」
また、
「イルカとクジラは全く別の生き物のように思っている人が多いですが、そこは大きさで分けているだけで同じ仲間の生き物なんですよ」
と、教えてくれた。
記者は、両者は完全に別の動物だと思っていた。なんとなく、ひげが生えていて潮を吹く大きな動物がクジラ、身軽でジャンプ力があるのがイルカというイメージがある。
けれど、実際は大きさで分類しているだけで、同じ生き物だったのだ。
「どちらでもいいんだよ」
自分はいったい何者なのか。そんな問いにぶつかったときは、スナメリの優しい瞳を思い出してほしい。自分が誰だっていいじゃないか。しょせん分類なんて、人間が勝手に決めただけのものなんだから。