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ご当地「CHABACCO」も拡大中 タバコにしか見えない日本茶が、やっぱり超オシャレだった

井上 慧果

井上 慧果

2021.01.31 08:00
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ツイッターで、あるユーザーが紹介したお茶が「めちゃめちゃセンスがいい」と話題になっている。

手土産やプレゼントとしてはもちろん、おうち時間が多くなっている昨今はちょっとした日々の楽しみとしてお茶の葉を買うということもあるだろう。

そんな「一服」したいときにもぴったりなお茶がこちらだ。

これがお茶?(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供、編集部で一部トリミング)
これがお茶?(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供、編集部で一部トリミング)

どう見ても、煙草のパッケージにしか見えない......。

しかし、箱の商品名をよく読むと「PREMIUM ORGANIC CHABACCO」とある。TOBACCOではなく、CHABACCOだ。

また、その下には煙草が与える健康への影響......のような雰囲気で

「チャバコの味は、あなたの周りの人、特に家族や会社の同僚、取引先などの起源に好影響を及ぼす可能性があります。お飲みになる際は周りの人もお誘いのうえ、楽しみましょう」

と書かれている。注意事項かと思いきや、ただの素敵な効能(?)だった。

実はこれ、ショータイム(静岡県掛川市)が販売している「チャバコ」という粉末茶。

2021年、ツイッターユーザーのヴォルフガング(@WOLFGANG1945)さんが「知り合いの社長さんに頂いたお茶」として投稿し、話題となった。

ツイッターでは

「ラッキーストライクみたいだなぁ」
「めっちゃ欲しい」
「煙草を呑むより御茶を飲めと」
「チャバコ面白すぎるwww」
「めちゃくちゃセンスが良いですな!」

といったコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。

「完全に煙草だと思いました」

Jタウンネットは、28日、投稿者のヴォルフガングさんを取材し、チャバコについて詳しい話を聞いた。

ヴォルフガングさんが、チャバコをもらったのは26日。そのときの感想を尋ねると

「完全に煙草だと思いました。
実を言うと暫く禁煙していたのでちょっとラッキーかなと感じつつ、
でも知らない銘柄だな...?と思いましたね」

とのこと。中身の粉末茶はスティック状の袋に入っているそうで、

「中のスティックも煙草を二本並べた(ように見える)意匠が細かいです」

とコメントしている。

中身も煙草っぽい(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供、編集部で一部トリミング)
中身も煙草っぽい(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供、編集部で一部トリミング)

ヴォルフガングさんが投稿していたチャバコは「プレミアム抹茶」とあるが、気になる味はどうだったのだろうか。飲んだ感想を聞いた。

「飲んだ感じですが、渋味や苦味も無くとても飲みやすいですね。
茶にちょっと詳しい妻にも好評でした。
でも自分としては、試しに粉をバニラアイスにかけたのが一番美味しかったですね」(ヴォルフガングさん)
アレンジしても美味しそう(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供)
アレンジしても美味しそう(画像はヴォルフガング@WOLFGANG1945さん提供)

そのまま飲んでも、アレンジしても楽しめるとは......。見た目が面白いだけではなく、まさにお茶としても満足できる商品のようだ。

20年からご当地チャバコも展開

実は、この「チャバコ」。Jタウンネットでは2018年にも紹介したことがある。

当時は、ネット販売から店舗での販売へ移行したばかりとのことだったが、ウェブサイトを見てみると、今では本社がある静岡県のみならず、東京都、神奈川県、山梨県、大阪府、三重県、広島県、熊本県と全国の店舗や自動販売機で幅広く販売されている様子。

そこでJタウンネットは、28日、チャバコを販売するショータイム代表取締役の森川翔太さん(37)を再び取材し、話を聞いた。

森川さんによれば、前回、Jタウンネットが取材した18年5月の段階では、今までネットのみだった販売を店頭でも始めたばかりだったそう。

しかし、その後需要が高まった結果、その年の10月に、催事限定だった「チャバコ」の自動販売機も常設することに。ホームグラウンドである掛川市内の5か所に設置された。

当初のチャバコは、深蒸茶、ほうじ茶、玄米茶、有機煎茶(オーガニック)の4種類が販売されており、そのどれもが掛川茶を使用していた。今も、オリジナルチャバコとして販売されているものは、掛川茶がメインだが、2020年から新たな試みも開始しているという。

それは「ご当地チャバコ」。

20年4月に静岡県大井川鉄道沿線で、川根茶を使用した限定パッケージを販売。そこから、足柄茶を使用した「足柄ご当地チャバコ」や沼津茶を使用した「沼津ご当地チャバコ」、ぐり茶を使用した「伊豆ご当地チャバコ」など、さまざまなお茶の名産地で、限定商品を販売しているそう。

これらは、インターネットでの販売などはしておらず、現地でしか買えないという。お土産にはぴったりだ。

大井川鉄道のご当地チャバコ(画像はチャバコ公式ホームページより)
大井川鉄道のご当地チャバコ(画像はチャバコ公式ホームページより)

元々、「お茶業界を盛り上げたい」との思いでチャバコを企画、販売しはじめたという森川さん。

「以前、海外に行った際に手土産で日本のお茶を持っていったらとても喜ばれたのが、印象的だったんです。それが嬉しくて、お茶の生産者の方にその話をしたら、『最近は飲んでくれる人が減ってきている』という業界の現状を聞いて、何とかしたいと思ったのがショータイムを設立したきっかけです。

急須を持っていない若い人にも手軽にお茶の魅力を知ってもらえるように、といった思いからこのチャバコが誕生しました」

と話す。また、ご当地チャバコを展開する理由として、

「お茶の生産者さんたちは、それぞれとても自分の地域の葉っぱに誇りを持って生産されていらっしゃるんですよね。
だから普段お茶を飲まない人たちにも興味を持ってもらえているチャバコという商品を使って、掛川だけでなく色々な場所のお茶を知っていただければと考えました。産地ごとのこだわりや個性を知ってもらって、飲み比べをしてもらって、よりお茶の魅力を知ってほしいです。

それによって、お茶業界全体がもっと盛り上がっていけばいいな、と思います」

とも話した。

今回、ツイッターでチャバコが話題となったことについて、森川さんは

「お客様に面白いと思っていただけて、発信していただけるのはとても嬉しいです。ご当地チャバコをはじめてからは、色々なご当地ごとにも取り上げてくださる方も増えてきていて、有難く感じています。

それと同時に、これからもお茶の楽しさを知っていただけるような工夫をもっと考えていかなければ、と背筋が伸びる思いもしますね」

とコメントしていた。なお、ご当地チャバコは、今後も各地に展開していきたいとのことだった。

(2月1日11時38分編集部追記)記事初出時、Chabaccoの以前の販売状況について、不正確な記述があったため修正しました。

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