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女湯で酒が飲める、だと...? 色んな背徳感を楽しめる「不健康ランド」に行ってみた

井上 慧果

井上 慧果

2020.12.20 08:00
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「役目を終えたものに再び価値を」

どうして築70年の銭湯をこのような「酒場」にしようと考えたのか。

「社名に入っている『wack』とはヒップホップのスラングでダサイとか、クソとかいう意味なんですね。うちの会社では、それをワクワクしたものに変えていきたいという思いがあります。

たとえば、うちでは他にも、40年続いていた純喫茶を新しく喫茶酒場に変えた『不純喫茶ドープ』というお店もあるんですけど。ドープや、この不健康ランドのように一度価値を失ったものや、役目を終えたものに再び価値を与えたい、色をつけたい、そんなふうに考えています」(井川代表)

また、銭湯という空間について「とても面白い場所」という井川代表。それを踏まえ、

「経年劣化によって生まれた独特のカッコよさがあると思うんですよね。この中のタイルなんかも、今から作ろうと思っても作れない。リアルなカッコよさがあると思います。

そんな銭湯でお酒が飲めたら背徳感があって面白いなって思って、この店が出来ました」

と、この店が誕生した理由を説明した。

井川代表(画像は編集部撮影)
井川代表(画像は編集部撮影)

井川代表は、バーベキュー事業を展開するREALBBQの代表も務めており、元々はそちらが主軸だったという。

しかし、新型コロナウイルスの影響でバーベキュー事業が大きな打撃を受け、飲食店事業に本格的に力を入れはじめた。今年に入って、この「不健康ランド」が3店舗目のオープンとなる。

コロナ禍の飲食店経営は厳しいものがあるのではないか、そう井川代表に尋ねると

「バーベキューは宴会需要であることで今回かなり大きな打撃を受けました。
それに加え、季節性や天候リスクが高く稼働が限られるため、しばらくは見通しが立たない状態です。

それに比べると飲食店は、通年で稼働できますし、天候リスクも小さいんですよね。
確かにコロナは大変ですけど、バーベキューと比べると飲食店事業には強い可能性を感じますね」

と力強い回答があった。

まだまだ面白いネタがたくさんある、という井川代表。今後も更なる店舗展開を視野に入れているそうだ。

「言いたくなるコンテンツを作るということは常に大事にしています。だからこの店についても『不健康になりにいこうぜ』みたいな、そんなふうに楽しんでもらえれば嬉しいですね」(井川代表)

ぜひ皆さんも、不健康になりに根津へ行ってみてはいかがだろうか。

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