恐竜ホテルに恐竜ポスト、恐竜マンホールまで...! 福井県が完全に「日本のジュラシック・パーク」化していた
2020.10.30 14:00
提供元:福井県
福井で見つかった恐竜の全身骨格とご対面
恐竜博物館が開館したのは2000年。それよりも約20年前のこと、恐竜王国福井の幕開けは1982年である。
それは、勝山市の北谷町にてワニの全身骨格が発見されたことを、きっかけとする。
「(ワニの化石発見などを受けて)勝山市の手取層群北谷層でも恐竜化石を発見できるのではという期待が高まり、1988年に恐竜化石の発見を目的とした予備調査が行われました」(静谷さん、以下同)
30年以上にわたる化石発掘調査で発見されたのがフクイラプトルなどの新種5種である。
「2019年に北海道で発見されたカムイサウルス・ジャポニクスが加わって、日本で見つかった新種恐竜は8種類となっています。福井県5種(後述)と石川県のアルバロフォサウルス・ヤマグチオルム、兵庫県のタンバティタニス・アミキティアエが新種です」
国内で見つかった恐竜の化石で、新種として学名がついているのは全8種類(19年時点)だというのだから、凄いことである。なるほど、福井県が恐竜王国と呼ばれるようになったのも、これなら確かに頷ける。
フクイティタンは、足を中心とした部位が発見されているようだ。
フクイラプトルは、1991年に最初の標本が発掘され、全身骨格が復元されている。
フクイサウルスは、1989年に最初の標本が見つかり、フクイラプトルと同じく全身骨格が復元されている。
これら3種が、駅前広場にいた恐竜たちだ。残りの2種がこちらである。
福井県で見つかった新種5種を目的に博物館に来館するお客さんも多いという。改めて、福井県が「恐竜王国」と呼ばれる理由について、研究職員の静谷さんに聞くと...。
「勝山市で、長年の調査研究を通して発見された多数の恐竜化石が一番の理由だと思います。福井県勝山市から産出した化石の研究によって、恐竜が生きていた世界そのものが年々より詳細に復元されており、日本の恐竜時代研究の一大拠点となっています。
また現在では年間90万人近くが訪れる恐竜博物館が、そういった研究情報や古生物の魅力発進の中心地として、研究だけでなく、社会教育や観光・産業の一助になっています」
恐竜の魅力をたらふく味わった筆者。物理的な意味で腹だけ満たされていなかったので、お昼休憩をとることに。
なんでも勝山市内には、恐竜をモチーフにしたハンバーガーがあるという。