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消毒に使うなんて勿体ない? 話題の65度ウォッカ、試しに飲んでみたら...

松葉 純一

松葉 純一

2020.04.23 11:00
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新型コロナウイルスの感染拡大で、消毒用アルコールがドラッグストアや薬局の店頭から姿を消して、どのくらい経つだろうか。2020年2月上旬頃からだから、そろそろ3か月になろうとしている。だが、ドラッグストアでの品薄状態は一向に解消される気配がない。

そんな中、消毒用アルコールの不足を補おうと、全国各地の酒造メーカーが、消毒用アルコールと同等の効果を持つ、高度数の酒を製造し始めたと聞いた。

茨城県水戸市の老舗酒造会社「明利(めいり)酒類」は、3月16日、アルコール度数65%のスピリッツ「メイリのウオッカ65度」を発売した。4月6日夜からは、同社のオンラインサイトを通して、全国への配送を開始した。

自宅に届いた「メイリのウオッカ65度」(写真撮影はJタウンネット記者)
自宅に届いた「メイリのウオッカ65度」(写真撮影はJタウンネット記者)

アルコール度数は65%、主成分はエタノール、品名はウォッカ、容量は360ミリリットル、価格は1000円(税別)/1本(酒税、234円が含まれる)。

そして、こんな但し書きがあった。

※本商品は、一般的な消毒液と同程度のアルコール度数でございますが、消毒や除菌目的で製造された商品ではございません。

Jタウンネット記者は、さっそく3本セットを通販サイトに申し込んだ。料金は代金引き換え払いにした。そしてすっかり忘れていた。

4月18日朝、ゆうパックが到着した。代金を払って、受け取った。「メイリのウオッカ65度」3本だ。1本360ミリリットルだから、1リットル以上ある。消毒用アルコールの品薄状態に悩んでいた筆者にとっては、朗報である。

期待していなかったボーナスが突然振り込まれたかのような、予想外の幸福感に包まれてしまった。やったぜ! アルコール長者だ。

泣かせる手紙が入っていた

「メイリのウオッカ65度」と社長の手紙(写真撮影はJタウンネット記者)
「メイリのウオッカ65度」と社長の手紙(写真撮影はJタウンネット記者)

ゆうパックの箱の中には、「メイリのウオッカ65度」3本と一緒に、封筒が入っていた。明細書かな、いや他の商品のパンフレットかもしれない、と思った。

明利酒類は、純米吟醸「副将軍」、本格梅酒「百年梅酒」、県産サツマイモを使った焼酎「漫遊記」などで知られる老舗酒造だ。現在は、清酒、リキュール、発酵調味料も作る総合酒類メーカーとして知られているそうだ。そうか、梅酒のチラシかな?

封筒の中には、1通の手紙があった。どうやら社長さんからのお手紙らしい。そこには、こう書かれていた。

この度は、メイリの65%をお買い上げ頂き、誠にありがとうございます。
配送にお時間を頂き、お待ち頂いたこと、申し訳なくお詫び申し上げます。
見えないウイルスの猛威は、
たった数カ月で私たちの日常を大きく変えてしまいました。
会いたい人に会えない。いつものように仕事ができない。
そんな日々が続くと、私もつい下を向いてしまいそうになります。
ですが、日本の多くの皆さんが、
社会のために、自分ができることを考え、行動しています。
見えない敵と闘ってくれています。
医療関係者のみなさま、第一線で昼夜を問わず心身を尽くし、
従事頂いていることに対し、頭が下がる思いで一杯です。
本当にありがとうございます。
学校に行けず、家で過ごすこども達も、ありがとうございます。
沢山、我慢をしていると思います。
ウイルスが移らないように社会の為になってくれているんだね。ありがとう。
日本中が、世界が危機の時、身の回りの人への感謝を思い出しながら、
私たちができることをしていきたいと思っています。
このコロナウイルスが収束し、
皆が、楽しく笑顔になる日がいち早く訪れるように、
希望を持って、自分に出来ることを頑張っていきましょう。

令和2年4月
明利種類株式会社 社長 加藤高蔵

読んでいくうちに、ちょっとホロッときた。なんだか泣かせる手紙だ。いったいどんな社長さんなのだろう、と思った。

飲んでも美味しい、最高度数のウオッカ

Jタウンネット記者自作「モスコーミュール」(写真撮影はJタウンネット記者)
Jタウンネット記者自作「モスコーミュール」(写真撮影はJタウンネット記者)

高濃度アルコール3本をゲットしたJタウンネット記者は、「1本は消毒用、1本は予備、そして1本は飲んでもいいか」と思ったのだが、どこか間違ってる?

「メイリのウオッカ65度」は、国産シラカバの炭で濾過し、高度数ながらも丸くて飲み口の良い味わいが特徴だという。味や香りにクセがないので、果汁100%の果物系ジュースで割れば、強い酒の風味も楽しめる、最高度数のウォッカだ。

そこでスーパーに行って、ライムとジンジャーエールを購入した。ライムジュースがあればと探したが、残念ながら見あたらなかった。

グラスに氷をたっぷり入れて、ウオッカを注ぎ、ライムを思い切り絞った。ライムの鮮烈な香りがたちまち広がる。なんとも言えない清々しさだ。ジンジャーエールを加えていく。分量?

目分量だ。飲みながら、調節していけばいい。グラスにライムを飾って、自己流「モスコーミュール」のできあがり(写真上)である。

65度のウオッカでつくった「モスコーミュール」は美味かった。食事をしながら、すいすい入っていった。でも強かった。爽快な酔い心地である。

消毒用にするのはもったいない、誰だ、そんなことを言うのは? 「1本は消毒用、1本は予備、そして1本は......?」。外出自粛ムードが続く今日この頃、オンライン飲み会などにもいいかもしれない。

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