「地元は天然ロックダウンしております」 北海道・士別市議の自虐ツイートに反響
2020.04.17 17:00
なぜ自虐?本人の思いを聞いた
国忠氏によると、話題になったツイートの写真は、北海道北部に位置する名寄市のメインストリート・名よせ通り。隣接する士別市から立ち寄った際に、撮影したという。
「ツイートについて、改めてお聞かせいただけますか」という、Jタウンネットの問いに、国忠氏はこう答えた。
「7都府県の緊急事態宣言以降、東京の原宿渋谷や浅草などの街頭にいかに人がいなくなったかを切り取った写真が、ニュースで多く報道されるようになったのを見て、田舎住人としては『それでも人が、何人か映ってるじゃん・・・』といささか不満(?)でした。
たまたま去る12日夕刻に所用で名寄市に行ったとき、かつて旭川以北で一番栄えていた『名よせ通り』から歩行者もクルマもいなくなっている様子を見て、これぞホントのロックダウンだと感じ、都会の方々に見てもらおうと、反射的に撮影しました。
なお、地元の士別市は実際名寄市より更に過疎っておりますが、商店街が国道沿いにあるためクルマが途切れることはあまりありません。つまり角度を変えた言い方をすると『士別は絵になる写真が撮れないほどの過疎』というわけです」
なるほど「これぞホントのロックダウンだ」と感じたらしい。ちなみに、国忠氏の地元・士別市は「絵になる写真が撮れないほどの過疎」ということだ。
「自ギャグ(自虐)でございます」(国忠氏)
ところで、士別市とはどんな町なのだろう? 国忠氏に聞くと、雪質が非常に優れているというスキー場や治安の良さなど、地元の魅力を紹介したうえで、
「観光客のきわめて少ない『エアポケット』みたいな地方でして、地味な印象があると思います。 私は市議会の場などでもっと士別の良さを押し出して行く方策など、ちょくちょく提案いたしておりますし、今回はブラックユーモア気味になりましたが、『士別や名寄をいつか訪れてみたいなー』と感じる人が5人でも10人でも現れてくれれば幸せです」
との思いを語った。
国忠氏によれば、「新コロナ感染状況は今のところゼロ人です。地元人は『塩狩峠以北は今のところコロナゼロだね』という表現を使います」。ところで、ツイッターには道内はもちろん全国から反響があった。
「私の愛する田舎も昼間っからロックダウンしてます」
「私の住んでる町も感染者出てませんが、日曜の夜にはロックダウンしてます」
「私の地元も午後7時には 人っ子一人外にはいません(爆笑) 天然です」
ツイッターの反響の中で印象に残ったことは? と聞くと......
「『ウチの田舎も同じだ。天然ロックダウンだ』というリプライ(返信)がいっぱい付いたことです。 全国どこのまちでもシャッター商店街がはびこってしまい、自粛してるのか、それとももとから廃業してたのかわかんないような状態なわけです。
地方創生なんて言われてから、もう7年ほど経ちますが、実際は地方なんて全く盛り上がってないのが、ツイッターのみんなの反応を通じていよいよ理解できました」
緊急事態宣言の区域が全都道府県に拡大されたが、地方ではすでに、「天然ロックダウン」状態が全国すみずみに広がっていたということなのかもしれない。