新年度はどうして4月に始まるの? →実は意外な理由があった
[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2020年4月1日放送の「なぞの細道」のコーナーで、日本の新年度はどうして4月はじまりなのか調べていました。
年が明けるのは1月なのに、なぜ新年度は4月からスタートするのでしょうか?
春だから...?
街頭インタビューで「なぜ新年度は4月はじまりなのか」を尋ねてみると、最も多かったのが「春だから」という答え。明るいあたたかな春は桜も咲き、入学式・入社式などにふさわしい季節という印象が強いのかもしれません。
一方、外国の人に話を伺うと、タイでは新年度のスタートは5月、アメリカでは9月と、国によってばらつきがあることもわかりました。金沢大学で歴史を研究している小林教授に尋ねてみると、新年度が4月からになったのは、明治19年度(1886年)からだということがわかりまた。
それまでは、7月はじまりだったのですが、当時の財政責任者である松方正義が、財政の帳尻合わせのために4月はじまりにしようということを決めました。軍備拡張のため、入ってくる予定の租税を前年度で使ってしまっていたからです。
当時の税金は、地租と酒造税が主でしたが、7月の年度始まりを待たずして、すでに7月以降の税金を前借していました。
この自転車操業は、会計的にみても不健全なので松方としてもなんとかしたく、思い切って、次年度の税金に手を出す前の4月を年度始まりとすることにしたのです。
この会計年度に合わせ、学校も4月はじまりとなったのです。
当時は、従業人口で見ても約8割が百姓農民で、稲作スケジュールから見ても田植え前の農閑期に入学するのが生活スタイルにも合っており、定着したと考えられます。
財政の悩みも解決し、当時の暮らしにもなじんだのですね。
(ライター:りえ160)